小原啓渡関連 - メディア情報

2004.01.01

『発想と行動で突破口開く』週刊京都経済/2004年1月1日

時代が 「答え」 を求めている。 個人から企業、 国家まで、
今までの常識が通用しなくなった。 新しい枠組みを模索し
続けてもどこかピッタリ来ない。 そう感じる人々が、京都
にその答えを求め始めている。 それに対して京都には十
分な回答があるのか。 深い経験の上に新しい発想を重ねて
突破口を開こうとしているさまざまな動きを追った。
発想と行動で
京都
突破口開く
の
答え
■アートは皆が支える
「配当12%」。 低金利に苦しむ国内の
投資家から見るとよだれが出そうな高
利回りの金融商品が、 小劇場から誕生
した。
中京区三条御幸町角の 「1928ビル」
で小劇場を運営する 「アートコンプレ
ックス1928」の呼びかけで昨年夏に
登場した 「キュピキュピファンド」。 映
像とパフォーマンスを行うアートグル
ープ「Kyupi Kyupi (キュピキュピ)」 の
活動を支援するために、エンゼル証券
(大阪市) と組んで一口2万円で200
万円を公募した。
損益分岐点となる観客動員数をおよ
そ2000人に設定。 20日間の21公演
2000人以上の観客動員があれば、
それに呼応する形で、 京都の芸術系
大学には全国から優秀な学生が続々と
集まる。 「有名国立大なんかよりよっ
ぽど優秀だ」。 ある芸術系大学の非常
勤講師は本拠の総合大学と比較してこ
う語る。
ところが、 芸術系大学の弱みは卒業
後の進路 学生たちは 「自分で食べる
よ」と意に介さないが、 「独り立ちで
きるようになる30歳までに、 いかに
経済的基盤をつくるか」 が、 古くて新
しい課題だ。
古くは王侯貴族、 戦前までは事業に
成功したオーナー経営者が芸術家のス
ポンサーになった。 しかし、 所得の平
等化が進んだ今、彼らを支えることが
できる大金持ちは少ない。
そこで着目したのが、 層の厚い観客
層だ。 彼らに入場券を買ってもらうだ
けでなく、ファンドも買ってもらお
う、小原さんはこう考えた。
「金額的には小さいが、大きな実
験になった」 と小原さんは語る。
1928 ビルで開かれた Kyupi Kyupi の公演
配当が出る仕組みを取った。
年末に締めてみたら、 一割を超える
高配当になった。
大学の街・京都。 というと大規
模な総合大学の動きに注目が集まりが
ちだが、このところ活性化著しいのは
むしろ芸術系大学だ。 舞台芸術をメー
ンテーマに据えて次々と新機軸を打ち
出す京都造形芸術大や、 マンガ学科で
一世を風靡する京都精華大をはじめ、
各大学が知恵を絞る。

2004.01.01

『三条御幸町にブロードウェーを』週刊京都経済/2004年1月1日

昨年8月、 京都市中京区の三条通
と御幸町の角で小劇場を運営する
アートコンプレックス 1928 が
「キュピキュピファンド」の募集を
始めた。
このファンドは、 同劇場で行われ
る公演の準備資金を得るため
に創設されたもの。公募金額は
総額200万円。 出資者は一口
2万円から出資できる。 公演に
あらかじめ決めた一定数以上
の観客を動員できれば配当が
出る仕組み。 逆に一定数以上に
達しないと、 足りない分だけ出
資額から差し引かれる。
このファンドを仕掛けたの
が、アートコンプレックス
1928 代表の小原啓渡さんだ。
ファンド発案のきっかけにな
ったのが、小原さんが訪れた米
ニューヨークでの経験だった。
アートコンプレックス代表 小原啓渡さん
ル証券の人と知り合い、協力
していただけることになった
ので、 話が進んだ」 (同)。
条
御フが制作費を持ち出して公
従来小さな劇団は、スタッ
御幸町にブ
『ブルーマン』 というパフォ
ーマンスのステージを見に行
った。エンジェルやバッカー ク
スと呼ばれる個人投資家が舞
台制作に投資してロングラン
を続けている現場を目の当た
りにした。 「それを見たときに
いいコンテンツがあれば、 自分
でお金を用意しなくても長期
公演ができることが分かった」
と小原さんは話す。
ツ
1928 F
まずは試行的に日本でも公演
ごとにお金を集められるか何か
を確かめた。 出資者を「メセナ」 とし
て位置付け、 出えん金を募集。 公演
には、予想していた以上の観客動員
があり、ファンドとして成り立つこ
とが分かった。 「 そんな中、エンゼ
演を開始。 公演で得られるチ
ケット収入で、運営をまかな
っている。 しかし、 どの劇団
も収益基盤が弱くチケット
収入があるといっても赤字
が続く。 このため、 公演に向
けた制作費を満足に使えず、
思うような舞台製作ができ
ない悪循環に陥ってしまう
という。
このファンドはこうした悪
循環を、出資という直接金融
で断ち切ろうというものだ。
ファンドの枠組みを使えば、
小口で多くの人から資金をあ
つめることができるほか、 出
資者が観客となっていく。
小原さんは今後、 「三条御
幸町にブロードウェーを作
りたい」と話す。 「つまり、 持
続性のある劇場文化の街を
作りたいということ。 小劇団があち
こちでユニークな公演を行う町に
したいんです。 実現できれば、 産業
的にも都市政策的にも非常に意味
の大きい取り組みになると思う」。
1
を

2003.12.27

『投資資金で演劇公演』毎日新聞/2003年12月27日

投資資金で演劇公演
京都市中京区の小劇場「アート
コンプレックス1928」の運営
会社が、個人などから1口2万円
の出資を募る「投資資金」方式で
開いた長期公演が成功し、出資者
全員に1%の高配当が支払われ
る。ノウハウを提供したエンゼル
証券(大阪市)によると、小劇場
でこの方式を活用したのは初め
12%高配当
不況で演劇活動が厳しい運営ットなどで出資者を募った結果、
を強いられる中、注目される。 約70人が申し込み、100口計2
プロデューサーの小原啓渡さん 00万円が集まった。公演は延べ
(4)が、演劇文化を根付かせよう 約2500人が入場する盛況ぶり
米国のシステムを参考にした。 で、1口2万円が2万2400円
対象は、今年10~11月に計2回 になって戻る計算になった。
開いた前衛的公演。観客数が採算
ラインを上回れば出資金を配当金
とともに返す契約で、インターネ
出資者もチケット購入や知人へにある。
このPRで動員に貢献。 出資し、鑑
賞した関西経済連合会文化・観光
委員長の津田和明・サントリー相
談役は「少しでも自分でお金を出
すと関心が高まる。多くの人が盛
り上げていくのは小劇場運営の理
想」と評価している。
同小劇場は、
局ビルを改装した「1928ビル」
毎日新聞旧京都支
【高瀬浩平】
京都で
小劇場運営に光板の試み

2003.12.04

『求むプロデューサー』日経新聞/2003年12月4日

一
求むプロデューサー
高度経済成長期に「経済だけ一流」と諸
外国から言われたことが忘れられない。 豊
かな文化国家には、伝統芸能やクラシック
音楽など、一定の評価を得ているものだけ
ではなく、諸々の芸術芸能を包容する懐の
サ深さが要求される。そのためには若者にチ
ャンスを与えるプロデューサーの有無が大
きなポイントとなる。ニューヨークのブロ
ードウェイやロンドンのウェストエンドが
今日のように有名になったのは、プロデュ
ーサーたちの存在によるところが大きい。
日本でも小劇団の数は多いが、劇団員の
生活を支えるだけの収入を得ている劇団は
ほとんどないだろう。 不況の余波を受けて
大阪では上演する劇場さえ閉鎖が続いてい
る。
ブロードウェイでは「エン
あすへの
ジェルシステム」といって小
話題 劇場の舞台公演に民間人が投
資するシステムがある。当た
れば百倍、二百倍になって返
ってくることもあるそうだ。
京都でこのシステムに挑戦
しているのが小原啓渡さんだ。 インターネ
ットを利用して自ら企画した公演に対する
個人投資家を募集している。収容数約二百
人の小ホールだが、市の有形文化財にも指
定された旧新聞社支局の建物の吹き抜けを
利用したユニークなものだ。先日、その公
演を見に行ったが、平日なのに満席で立見
も出ていた。客筋もいいので今回も投資は
回収できそうだ。これが成功例となって三
条通に劇場が並ぶと京都版ブロードウェイ
が実現するかもしれない。
都会には夜も楽しめる観光資源が必要
だ。旅行会社も小原さんの活動に注目して
いるそうだ。パトロン気分も味わいながら
育てる文化の種。是非とも成功させたい。
サントリー相談役
津田 和明

2003.12.01

『個性を担う民間小ホール』上方芸能/2003年12月

アートコンプレックス 1928 劇場都市は 劇場文化を むか Tel.075-254-6520 京都市中京区三条通御幸町角 1928ビル3階 個性を競う民間小ホール 二〇〇三年三月、関西小劇場のシンボル的存在だった扇町ミ ュージアムスクエアの閉館は関西小劇場界に衝撃を与えた。 しかし、関西にはまだ数多くの民間ホールが存在している。 キャパシティが一〇〇前後の、規模は大きくなくとも運営に 独自のこだわりを滲ませるホールは今脚光を浴び始めている。 そんな個性豊かな民間ホールの魅力と活動を紹介する。 複合的な芸術体験の場 アートコンプレックス192 8は、アール・デコ で七 十五年の歴史をもつ毎日新聞の 京都ビルを、一九九九年一 二月、リニューアルオープンし た。 地下一階、地上階のビル には、オーナー直営の劇場、レ ストラン、ギャラリー、FMラ ジオカフェが入り、コンプレス クスアート (複合的な芸術)を 体験できる場として名づけられ 行うために長 ギャラや公演費用、会場費に充て、余れば投資家 に配当として払われる仕組みになっている。 出資 額は公演ごとに違う。 投資家には、一口につき一 枚の招待券がつき、 先行予約が取れて、出演者を 交えたパーティーへの参加可能という特典があ る。 劇場プロデューサーの小原啓渡さんは、「制作 や創造的な活動にサポーター的な感覚で関わると 期で滞在するアーティストたちに向けた格安の宿 泊施設「アーティスト・イン・レジデンス京都」 の運営、二ヶ月に一回、フリーペーパーによる演 ダンス批評誌の発行、劇場以外での公演 ロデュースなどを行っている。 アーチ型形状の舞台と、可動式の客席をもつ 場では、演劇、ダンス、ファッションショー、コ ンサート、パーティーなどに幅広く利用されてい る。舞台に携わる技術スタッフは八人。 主な自主 事業は、東京などで活動するダンスカンパニー・ コンドルズの関西公演と、小劇場のロングランシ ステム公演である。 通常、小劇場では二、三日し 公演できない芝居も、良いものを作って約三選 いうような参加意識の方を大切に考えているの で、投資家があまりリスクを感じない範囲の金額 にしています」と話す。 京都が持っている新しい 可能性を引き出すために、今、ショップやカフェ の出店で賑わいつつある、三条通にブロードウェ のような劇場群を作りたいというのが目標であ る。 新しい芸術文化産業にしていけるような試 みを続けている。 公演することによって、口コミで観客が増え、 役者もクオリティが上がり、作品が熟成していく と考えたことによる。 十月末から行われる三度目 のロングラン公演で、証券会社と提携し、公演を 証券化する形が実現した。 このロングランシステムは、ニューヨークのブ ロードウェーの「エンジェル・システム」を参考 に、「京都三条御幸町ブロードウェー化計画」(K SGBWP) という特別目的会社を設立し、個人 投資家からインターネットなどで慕った出資金を 〈キュピキュビ〉 の公演 51

2003.12.01

『三条御幸町ブロードウェー化計画指導!』マンスリーきんき/2003年12月

【三条御幸町ブロードウェー化計画始動!
アートコンプレックス 1928-】
京都市三条御幸町の南西門にある京都市の指
定歴史建造物 旧毎日新聞社京都支局は築70年
以上。 今もなお建築当時を偲ぶモダンな香りを
漂わせる魅力的な建物です。 この建物が劇場
「アートコンプレックス1928」 としてリニュー
アルしたのが1999年の12月、 以来、 キラリと光
る高い芸術性とエンターテイメント性を兼ねた
様々な公演、イベントを発信し続けています。
「京都三条御幸町ブロードウェー化計画」 は
アートコンプレックス1928が取り組む最も挑戦
的で壮大なプロジェクトであり、アートコンプ
レックス1928の所在地を含む京都の中心地に劇
場群を作り、 また、 国際観光都市としての「京
都」 ブランドを生かしながら外国人観光客をも
取り込んでいこうというものです。 更にアート
コンプレックス1928の事業において注目すべき
ことは、同劇場におけるロングラン公演に対す
る投資システムの導入です。
京都で創作活動をするアーティストのための
宿泊施設、 ダンス 演劇などの批評を集めたフ
リーペーパーの発行、 FMラジオ番組制作など
「コンプレックス」 の名の通り複合的な活動を
幅広く展開し、それらの相乗効果によって更な
る芸術環境を整備し、 新たな観客層の取り込み
を進める、アートコンプレックス1928のプロデュー
サー小原啓渡氏にお話を伺いました。
【エンジェルシステムの段階的導入】
アートコンプレックス1928では、ロングラン
公演に対し投資を募り、 ヒットすれば配当を出
すシステムを導入され、注目を集めていますが、
導入経緯についてお聞かせください。
小原氏: ブロードウェーでは、 エンジェル或い
はパッカースと呼ばれる投資家達が劇場制作
に投資し、ヒットすれば配当を得る 「エンジェ
ルシステム」 というシステムがあります。 そ
れを導入しようとしたのです。
エンジェルシステム導入への第一歩は2002
年に行った1回目のロングラン公演でした。
とはいえ、この時は外部からの資金調達を行っ
ておりません。 外部からの資金調達無しでど
マンスリーきんき 2003.12
小原 啓渡 (こはら けいと) 氏
アートコンプレックス1928プロデューサー。 兵
庫県出身。
1983年より照明技術者として舞台に関わる。 91
舞台技術制作会社リッジクリエイティブ株式
会社設立。 99年, アートコンプレックス1928を立
ち上げ、プロデューサーに就任。
10.25.
11.13.
当ビル3F
BAROTICA
今回の投資の対象となった 「キュピキュピ グランド歌謡ショー
キャバロティカ会場入口」
こまでやれるのかを確認するために、劇場と
劇団がリスクを分け合って、 自力で長期公演
を打ったのです。
そして翌年、 前年に行った自力での長期公
演に手ごたえを感じての第二段階のロングラ
ラン公演を打ちました。 この時には、前回の自
力での公演経験から損益分岐点を算出し、
「セーフティネットとしてのメセナ」 という
形で出資を募ることにしました。 出資金は一
一万円、 前回の動員数に達すれば全額返却
となりますが、それに満たない場合は100名
ごとに10%ずつ出資金の中から頂く、という
システムです。 出資者には招待券と出演者ら
を変えた交流パーティへの招待を特典としま
したが、収益があがった場合でも配当はあり
ません。 損得の問題ではなく、 文化的な事業
に協力した、ということに意義を見出してい
ただいていたように思います。 尤も、 最終的
には1回目を300名以上超える動員があり、
出資者には全額返却することができました。
そして、今年のアートコンプレックス1928
の3度目のロングラン公演 「キュピキュピグ
ランド歌謡ショー」 において、エンゼル証券
(株)と連携し、 エンジェルシステムを導入する
ことになりました。 スキームとしては、アー
トコンプレックス1928が特別目的会社 (SP
C) として、有限会社 「京都三条御幸町ブロー
ドウェー化計画 [KSGBWP]」 を立ち上
投資家と匿名組合契約を結ぶかたちをとっ
ています。 1口2万円で100口募りました。
前回も今回も、 小口投資にこだわっています。
小口の方がリスク感が少なく、 多くの方の参
加が可能です。 投機ではなく、 サポーター的
感覚で参加していただけるように設定しまし
た。 細かな取引相手が多くなってしまうので、
証券会社の業務も大変なものになりましたが、
趣旨に賛同してもらえました。
出資者を募ったのはインターネットを通し
てのみであったにもかかわらず 12万円
の100口が 二週間ほどで完売となりました。
このシステムを導入したことが新聞。 テレビ
などで報道されたことも影響しているとは思
いますが、 インターネットの普及によるとこ
ろは大きいと思います。
32
マンスリーきんき 2003.12
【クオリティ向上のためのファンド】
小原氏 注意しなければいけないのは、 お金が
無いからSPCを立ち上げる、 というやり方
では主催者側の責任が問われかねない、とい
うことです。 今回のエンジェルシステムは、
もともと自己資金だけで公演可能なところを
投資家にお手伝いして貰い、舞台のクオリティ
を向上させるためのファンドです。
また、このシステムは、 舞台制作側の顧客
意識の向上にも役だっています。 匿名組合な
ので出資者からとやかく言われることはない
とはいえ、人様からお預かりしたお金で制作
をし、 しかも配当を出せるようにしなければ
ならないのですから、 成功に賭ける意気込み
も変わって来ます。 そもそも質の高い文化芸
術を提供するには資金が必要であり、 資金調
達にはマネジメント能力、 ビジネスマン的バ
ランス感覚が必要なのです。
【今後の見通し】
文化・芸術産業の今後の見通しについてどう
お考えでしょうか。
小原氏: これからは感動を売る時代だと思いま
す。 そもそも、今まではモノを売る時代だっ
た と言いますが、 それにしてもモノが売れ
るのはそこに感動があるからです。 感動を売
るには、創造性が一層重要となってきます。
文化 芸術産業こそ、そんな創造性や感動さ
せる力を最も発揮できる場となりえるのでは
ないでしょうか。
それに、 文化・芸術産業は大きな経済効果
をもたらします。 舞台を観に来る人は、近く
で飲食もし、場合によっては宿泊もし、 また、
近隣の別の場所へも行くでしょう。 国際観光
元気になるのです。 小さくても文化が元気で
ある実例を育てていかなければならないと思
います。
【最後に】
舞台芸術 芸能は、観る人の心を打つだけで
なくその人から自己表現能力を引き出す効果を
も持っています。 よって、 高齢者福祉 児童教
. 障害者へのリハビリ等医療分野等、 幅広い
ニーズが考えられます。 JCDNの活動は、そ
こういった幅広いニーズを掘り起こし、アーティ
ストたちの事業マインドを喚起するものと言え
るでしょう。
とはいえ、 舞台芸術 芸能の産業としての確
立発展には、 まだまだ乗り越えなければならな
い課題が多くあります。 なかでも、事業として
自立するためのビジネスモデルの構築は、最も
重要な課題の一つです。 公演ごとにファンドを
組み、 配当を出せるようにするアートコンプレッ
クス1928の活動は、この課題解決の一つのモデ
ルケースと言えるでしょう。
今回は京都の事例をご紹介いたしましたが、
そもそも関西は深い文化的土壌を持つ土地であ
り、目の肥えた顧客が多く暮らす土地です。 こ
の地の利を生かし、よりクオリティの高いサー
ビスを提供する産業として、 舞台芸術産業が
醸成されるよう、 私たち経済産業局も応援して
いきたいと思います。
※註① コーディネート活動支援事業についての詳細は、
中小企業庁ホームページ (http://www.chu
sho.meti.go.jp/chu_top.html) の以下
RLをご参照。 http://www.chusho.meti.
go.jp/koubo/020410sinkiseltyou.htm
都市としての京都というブランドも活用した、 ※註② 匿名組合とは、 営業者と匿名組合員の2当事者
こういった経済活動をより盛んにできるはず
です。
河合文化庁長官もおっしゃっていますが、
文化が元気になると人も元気になり、経済も
の契約であり、匿名組合員の出は、営業者に
とっては預かり金と認識されます。 損失額が出
額を超えた場合、匿名組合員が出資額を超え
て損失の負担を分担することはありません。
マンスリーきんき
2003.12
33
日々の生活の中で、優れた絵画や音楽、楽しい映画や舞台などに触れることは、 私達の生活
を豊かにします。 このような文化・芸術活動は、これまで経済活動とは一線を隠したものと捉
えられてきました。 しかし、 我が国経済社会の大きな変化につれ人々の価値観が多様化し、従
来の社会カテゴリーの辺縁があいまいになり、 今までになかった分野同士の接触、 異業種交流
が生まれ始めている中で、 文化・芸術活動と経済活動の関係もまた変わりつつあります。
このコーナーでは、 優れた文化・芸術活動の創造性が、 低迷する消費の活性化や地域コンテ
ンツ産業の振興、ひいてはアートとテクノロジーの融合による新事業の創出やソフトウェアに
よる都市再生などにつながっていくことを期待しつつ、これまで当局が出会った新しい文化産
業の取り組み事例を順次紹介していきます。
31

2003.12.01

『アートコンプレックス1928の果敢な試み』地域創造/2003年12月

20061223-2003tiikisouzou_1.jpg20061223-2003tiikisouzou_2.jpg

2003.11.01

『レ・アポストロフィ ア・コール』leaf/2003年11月

Stage
ヌーボーシルクの最先端
文化庁芸術点形成事業
『ア・コール』
レアポストロフィ
ふたりのソリストのために一
今、「ヌーボーシルク=新しい
「サーカス」から目が離せない。
アクロバティックな技だけでな
く、音楽やダンスを融合した
オリジナリティあふれる幻想的
なステージは、欧米を中心にす
ごい勢いで進化している。日
本人に一番よく知られている
のは、「サルティンバンコ」 「キ
「ダム」などで人気の「シルク・
ドゥ・ソレイユ] かも。そんな
大規模公演ではないけれど、
だからこそ濃密な空間が楽し
めるステージが今秋フランスか
らやって来る。
「ア・コール』に登場するの
は、一人のミュージシャンと一
人のパフォーマーのみ。奇妙な
風貌の男が鮮やかなジャグリン
グを次々と繰り広げたかと思
うと、ピタリとやめて自問し、
さらに予想を超えた動きを続
ける。一方、ミュージシャンは
この男とは別次元に存在して
いるようで、手探りしながら
多彩な音楽を紡ぎだしてゆく。
一つの舞台にいながら交わ
りを見せない二人の関係が、
とてもユニーク。この公演をプ
ロデュースしている、アートコ
コンプレックス1928のプロデ
ユーサー・小原啓渡さんは、
「あらゆるカテゴリーを超えた
最上質のパフォーマンス」と絶
賛している。
芸術性が高いにも関わらず、
頭をひねることなくその世界
へと入り込める、極上のエン
タテインメントと言えそう。
●京都府立府民ホール
公演DATA
075 441
アルティ
1414
10月9日 (木) 20:00
一般前売3000円、
当日3500円(発売中)
劇場、チケットぴあ 0570
029999 ローソンチケッ
0570000409、
アートコンプレックス1928
2075
254 6520, th

2003.11.01

『アート集団キュピキュピ 京でロングラン公演中』京都新聞/2003年11月1日

アートコンプレックスでの昨年の舞台より
Kyup
Kyupi
up
Куца
映像と音楽、パフォーマ
ンスを組み合わせたアート
集団「Kyupi Kyu
pi(キュピキュピ)」が、
京都市中京区のアートコン
プレックス1928で『キ
ャパロティカ」をロングラ
公演中。きらびやかな照
明がまたたき、ど派手な歌
歌手がうなり、魚人間が
くねる。 空間は、爆笑と愛
とエロスとざわめきに満ち
る。“R-1指定 ちょ
ちっと大人の娯楽の趣なの
アート集団「Kyupi Kyupi」 京でロングラン上演中 |
upi Kyupi
10
Idn
Kyupi
Kyupi
だ。
°
(河村亮)
異質の交錯が鮮烈
「アートコンプ
レックスはほど
よい空間。 客席
映像作家石橋義正ら京都
プどい」正
市立芸大出身者が、九六年
に立ち上げた映像パフォー
人間し持石
マンスユニット。さまざま
対係話なアートを横断するスタイ
ルで、海外からも注目を集
ディナーショー形式の
「歌謡ショー」が基本。 魚
型の頭をした「フィッシュ
エロスとざわめきと
Fank
Ky
-
ヘッズ」、スーパーダンサ
―「よしこさん」ら石橋の
映像でおなじみのキャラク
ターが出演する。 今春初め
ロンドン、パリで公演。
喝采を背にしての凱旋公演
は、「さらに最新式の照明
を入れた。ミュージカル的
に、ショーをスムーズにし
た」という。
会場中を駆ける電光は、
盛り場のネオンの風情だ。
「電飾が好きなんです
接光そのものを見ている
「感じが」と石橋。客席と舞
台の間に、テーブル特別席
もある。ワインを片手に、
リラックスしながら楽しん
でもらう趣向だ。 その横に
アコーディオン、バイオリ
ン、ベースの楽団がスタン
バイする。
デジタルなコン
り、踊る。
ピューター音楽と照明が降
り注ぐ。映像に現れる人々
も妙だ。ひたすら体をくね
らす女、マイクにしがみつ
き熱唱する女
満を持して歌手分島麻実
コテコテの
がステージへ。
自作衣装で、オリジナルか
昭和歌
ら美空ひばりまで、
幅のにおいをかもし出す。
バックで激しく踊るダンサ
たち。中でも肉感的な「よ
しこさん」は、視線を絡め
取って離さぬ強引さだ。
ナンセンスでベタされ
「映
ど見た目だけでない。
コ
像は一秒三十フレーム。
ンマ何秒の間のずれが気に
なる」と、ち密な計算と高
度な技術の上に成立させ
た。 瞬間くもりガラスにな
り、映像の奥で踊って見え
る特殊ガラスの使用も今回
初めて平面と立体が交錯、
デジタルとアナログがせめ
ぎ合う。その質感 手触り
が鮮烈だ。
今回の公演は一般出資
者の資金を元手にロング
ランする同劇場初の試み。
石橋は「映像は残るが、ラ
イプはそれで終わり。 ロン
グランだと全員で、内容を
十三
充実させていける」。
日まで。テーブル席完売、
シート席三千五百円。同劇
壁面には、極彩色の映像 場 075(254)65
が映し出される。 文字が走 20

2003.11.01

『レ・アポストロフィ ア・コール』Lmagazine/2003年11月

20061224-200311lmagazine.jpg

2003.10.28

『キュピキュピ初の長期公演』朝日新聞/2003年10月28日

アートかエロかお笑いか アキ 歌姫・ダンサー・楽団が1曲熱唱80分間 キュピキュピ 初の長期公演 斬新な映像とパフォーマ ンスで時に爆笑を誘う 「キャバロティカ」 ライブ「キャバロティ 電子音のビートに同調し、壁面に投影された映 像が激しく動く。舞台に目を移すと、美空ひばり 叶子を思わせる衣装の歌手が1曲を熱唱す る。バイオリン、ベース、アコーディオンの楽団 を従え、バックには、魚のマスクの男性や全裸に 近い女性ダンサー。 「夢見るシャンソン人形」や 「天城越え」といった選曲も、どこかセンチメン タルでセクシーである。 「力」(1月1日まで)。 分あふれる 観客席から婚声と爆笑 が絶えない。 コンピューターで完璧 制御された舞台なの に、人肌のぬくもりがあ る。 アートなのか、お笑 いなのか、エロなのか。 そう思うと、メンバーか ら「キュピキュピという 新しいジャンルなのであ る」と諭された。 キュピキュピは、京都 市立芸術大出身の4人が 98年に結成した の 島麻実さんは染織、映 像の石橋さんがコン セプチュアル・アート (森本俊司) 京都市中京区三条御幸 8」で、映像とパフォー 町の旧新聞社ビル 「アーマンス集団「キュピキュ グラフィック・デザイン の江村耕市さんは意匠、 トコンプレックス192 ビ」が初の長期公演に挑奇抜な衣装を手がける木 村真束さんは彫刻を、そ れぞれ専攻した。 根っこはみな「芸術 家」だから、国内外の美 術館での受けがいい。 今 年のベネチア・ビエンナ ーレにも出展中だ。 石橋さんが「展覧会は プロモーションの場」と 言うように、現代美術に 足を残し、子どもが目 をキラキラさせるたわい もない遊びみたいな創作 例えば裸の女 を続ける。 の人がこんなことをすれ ばおもしろいだろうな、 見て楽しいだろうな・・・ 無なのだ。 そのく ... せ、今回は1歳未満入場 不可。大人はずるい。 資金集めに、ベンチャ ビジネスの手法を取り 入れたのも話題になっ た。「エンゼル」と呼ば れる個人投資家を「歌 姫」で引きつける。 3500円。8日、11 月1、10日休演。問い合 わせは電話07526 46520 (会場)

2003.10.14

『ロングランファンド』プレイボーイ/2003年10月14日

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2003.10.11

『ヌーボーシルク フランス生まれの新感覚サーカス』神戸新聞/2003年10月11日

フランス生まれの新感覚サーカス・
ヌーボーシルク
マンス「アコール」
の一場面
一九八〇年代にフランスで生まれた「ヌーボ
シルク」と呼ばれる新しいサーカス。 その第
一線で活躍するカンパニー「レアポストロフ
ィ」によるパフォーマンス「ア・コールー二人
のソリストのために」が、十一日午後二時から、
神戸新開地の神戸アートビレッジセンターで
上演される。音楽、ジャグリング (お手玉) な
どを融合させた独自の舞台だが、その洗練され
表現には、日本の能や文楽の影響も。公演を
企画した兵庫県宍粟郡千種町出身のプロデュー
サー・小原啓さんに魅力などを聞いた。
(堀井正純)
小原さんによると、又がれるだけで衰退の一途
ボーシルク誕生の契機をたどっていたが、国立
の一つは、一九八五年の学校が広く門戸を開いた
フランス国立サーカスため、多彩な才能が流入。
学校の設立。 それまで伝 新感覚の現代サーカスが
統的なサーカスの芸は、生まれた。
一座内で家族的に受け継 「ヌーボーシルクは、
きょう神戸で上演
音楽、演劇、舞踏など融合
サーカス芸に現代アート
やダンス、映像、文学な
どさまざまな芸術を融合
させた複合芸術」と小原
さん。日本ではまだなじ
みが薄いが、公演企画や
ホームページでの情報発
信を続け、その魅力の紹
介に力を注いでいる。
レアポストロフィに
は二年前、フランスで出
会い、その舞台に感銘し
日本へ呼ぶことを決め
たという。ヌーボーシル
クの最先端を走るカンパ
ニーで、メンバーは天才
的なジャグラー、マルタ
ン・シュウィツケと、現
代音楽家ジェローム・チ
ュアジャンの二人。音楽
とジャグリングが中心だ
が、演劇や舞踏の要素も
文化
取り入れている。
小原さんは「たった二
人の舞台だが、その空間
は現実と幻想を行き来し
ながら果てしなく広がっ表現力を絶賛している。
ていく。 コミュニケーシ同センター 078-5
ョン、人とモノとの関係 12・5500
性の問題などを深く考え
させる。あらゆるカテゴ
リーを超えた最上質のパ
フォーマンス」と二人の

2003.10.08

『ヌーボーシルク公演』読売新聞/2003年10月8日

ヌーボーシルク公演
アクロバットに芸術性加味
ヨーロッパで活躍する二人
組のヌーボーシルク・カンパ
ニー、レ・アポストロフィの
公演 「A CORPS|ふた
のソリストのために・・・・・・」
=写真=が、京都と神戸で行
われる。ヌーボーシルクはフ
ランス語で"新しいサーカス"
の意味。アクロバットに芸術
性を加えた新しい舞台表現と
ボして、欧米で人気がある。
京都と神戸で
パフォーマーのマルタン・
シュウィッケと、ミュージシ
ャンのジェローム・チ
ュアジャン。自宅で一
人、ギターやシンセサ
イザーを奏でる音楽家
にパフォーマーが絡
み、ユーモラスなダン
スや多くのボールを自
在に操るジャグリングを盛り
込みながら、創造の喜びと苦
・悩を幻想的に表現する。
フランスでは一九八〇年代
初めに国立サーカス学校が設
立、現代美術や舞踊などと融
合したヌーボーシルクが生ま
れた。現在では三百余りのカ
ンパニーが活動中という。
京都公演は九日午後八時、
京都府民ホール・アルティ
(上京区)で。神戸公演は十
一日午後二時、神戸アートビ
レッジセンター(兵庫区)で。
入場料は、いずれも三千五百
円など。

2003.10.08

『レ・アポストロフィ ア・コール』朝日新聞/2003年10月8日

新しいサーカス
仏グループ公演
あす府民ホール
伝統的サーカスとは
を異にするフランスの芸
術的身体表現 「ヌーボー
・シルク」のグループ
「レ・アポストロフィ」
の初来日公演が9日、上
京区の府立府民ホール・
アルティである。
ヌーボー・シルクは仏
語で「新しいサーカス」
の意味。空中ブランコや
動物芸といった従来のサ
カスが衰退し、現代ア
ートやダンス、衣装、音
楽などの表現と、人間の
身体曲芸とが融合したエ
ンターテインメントとし
仏を中心に80年代に
生まれ変わった。
レアポストロフィは
ジャグリング(西洋のお
手玉)や舞踏のパフォー
マーと、ギターや打楽器
などを演奏する音楽家の
2人組で、99年に結成さ
れた。今回の来日では京
都に続いて1日に神戸で
公演する。
京都公演は午後8時か
ら。 一般3千円、学生・
5歳以上2500円(
ずれも当日500円
増)。問い合わせは同ホ
ール(075441
1414) へ。

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