小原啓渡関連 - メディア情報

2005.07.01

『著者インタビュー 「創ること」の意味とは』潮/2005年7月

Ushio Library
Ushio Library
「創ること」の
意味とは
小劇場界に数々の革命を起こして注目さ
れる著者が、自身で編集・発行するフリーペ
ーパー「P.A.N. PRESS」で連載して
きたインタビューを一冊にまとめたもの。
ダンサー、振付家、建築家、俳優、映画
監督 ミュージシャン クリエーター五
○人が登場。
投げかけた質問は同じ。
創るとは何か
答えは皆、違っていた。 「答えが多岐に
わたるのは質問が抽象的だから、答える側
に選択権を与えることができる。 その中か
面白い話が出てくるであろうということ
は、心得ていましたね。 質問自体をどうい
うふうに捉えるのだろうか、という面白さ
「もありました」
たいじ
インタビューで対峙したクリエーターに
は、質問にスッと答えてくれる人、核心の
部分を隠そうとする人、今までそういうこ
とを論理的に考えたことのない人と、三つ
後の人は自分のことが整理できたと、喜ん
でくれます」
かんけつ
誰もが手に取りやすいように、読みやす
いように、質問は簡潔に書いてあるが、ク
リエーターたちの創造の原点を導き出した
のはインタビュアーである著者の「どうし
でも探り出したい」という熱意にほかなら
ない。 それは「僕は、どうしてクリエイト
することがこんなに好きなのだろう」とい
自らの疑問に対する答えを見つける作
業でもある。
本書には海外のクリエーターたちも多数
登場する。 「創造に対する考え方が環境と
国によって違うかどうか知りたかった」
のだという。「彼らは人と違う、というこ
とに価値を見出すけれど、日本でそういう
生き方をしようとすれば余計なエネルギー
がいる。日本にアートがもうひとつ根付か
ない層が薄いのはそのへんに原因がある
のでしょう」
クリエーターたちに共通することは「根
源的な自信がある。プライドという意味で
はなく、自分はこの世に一つしかない、自
兵庫県出身。 同志社大学法学部中退。一九九九年アー
トコンプレックス1928を立ち上げ、プロデューサ
ーに就任。 演劇ファンドを導入したロングラン公演を
成功させ、一躍時の人に。京都精華大学非常勤講師。
のタイプがいるという。
「最初の人はラク。 二番目の人はいろんな
攻め方をして、核心が出てくるまで俺は帰
らへんぞ、というくらいの勢いで粘る。 最
分が今、考えていることも一つしかない、
そこには価値があるんだ、という自信なん
です」
きと
きょうだん
つな
photo by Kitada Akemi
著者
インタビュー
小原啓渡
ブレックス 1928 プロデューサー
小原啓渡
論創社/一六八〇円
創造性を発揮するためには「とにかく好
きなことをやるということ」。 大学で教壇 「クリエーター50人が
に立つ著者は「何をしていいかわからな 語る創造の原点」
い」という学生に、「自分が本当になりた
いものを選択肢の中にちゃんと入れなさ
い」と諭す。「自分が欲しいもの、なりた
いもの、その道の上を歩いているという
ことが大切。実現しなくても、それに繋が
る何かを勝ち取ってほしい」からだ。 クリ
エーターたちの珠玉の言葉は、そんな若い
人たちへの贈り物。「あきらめた時点です
べては終わる。雑音を聞きながらも、それ
を見据えていくのが本物の純粋さ。人が何
と言おうが好きなことをやる。やった人だ
けがこの本に載っているわけです」
最後に、クリエーターである著者に質問
してみた。
あなたにとって、創造とは何ですか?
「自分が自分であることです」
(構成/安田美香)
ている。
「創る」とは何か
筑紫哲也!
高松伸、中島貞夫、フィリッ
プ・ドゥクフレ、 やなぎみ
わ、麿赤兒ら、幅広い分野の
クリエーター五〇人が創る喜
び、創造の原点を本音で語る。
筑紫哲也さんが推薦文を寄せ
aly 2005 |2

2005.07.01

『空気をスクラップ&ビルドする』ソトコト/2005年7月

近代建築の名手・武田五一によって設計された「1928ビル」。 昭和3年当時は外壁が辛子色だったというが、今のオレンジ色もかなりユニーク。
空気をスクラップ&
ビルドする
アートコンプレックス1928
Art Complex 1928
古いビルの再利用は、なにかと制約が多い。
昭和初期の建物を再生した「1928ビル」、
その中にある劇場「アートコンプレックス1928」は、
クリエイター泣かせの制約が面白さになっている。
photographs by WADA text by Mikako Sawada
人でごった返す河原町通りを背
にして、三条通りを西に入る。新
京極のアーケードが途切れた場所に、
「1928ビル」はある。
ひさし
オレンジの塗装がパッと目を惹く
このビル、ディテールも凝っている。
ファサードにはギザギザの形のバルコ
ニーが突き出し、窓のがリズムを
刻むように並ぶ。左右には可愛い
星形の窓。 これは施主だった毎日新
聞の社章をかたどったものだ。
このビルは昭和3年に毎日新聞
京都支局として、近代建築の名手・
武田五一によって設計された。外壁
ははじめ辛子色だったというから、
現在の姿にも負けないくらいの存
在感だったに違いない。ユニークな建
物を数多く残した武田五一の持ち
味が生きた名建築だ。
リノベーション銀座で
異彩を放つ
「1928ビル」のある三条通りは、
明治から昭和初期の名建築が数多
く残り、リノベーションされている。
現在、京都文化博物館別館となっ
ている旧日本銀行京都支店、複合
店舗となっている旧・日本生命京都
三条ビル・・・・・・。 まるで「リノベーショ
ン銀座」のこの通りにあって、「192
8ビル」は異彩を放っている。
ビルに入居しているのはカフェ、レ
ストラン、レコードショップ、リノベー
ション前からある「同時代ギャラリ
1」、市民ラジオ局「ラジオカフェ」
のスタジオ兼カフェ。 そして3階に
あるのが劇場「アートコンプレックス
192810
ビルのファサードにはここで上演
中のお芝居のバナーが下がることが
あり、人気の劇団の公演日には入
り口が入場を待つ人で騒然となる。
劇場の存在が、ほかのビルにはない
人の集まりと熱気を感じさせてい
るのだ。
「キャパシティが100そこそこです
LOHAS ENOVATION
植物系リノベーション
vol. 8
SOTOKOTO July 2005122●ほとんど手を入れていないのがこの劇場。 時間が蓄積されているよう。
市民ラジオ局でもある 「ラジオカフェ」。 スタジオとカフェが同居。
●こちらは「AIR京都」。 寡だった過去が、うまく生かされている。
●アーティストが使うせいか、そこかしこにポップな雰囲気が......。
る。
から、そんなに集客力があるわけ
じゃない。でも、劇場があることに
よって、ビルに「何かやってる」とい
う空気がありますよね」
「1928ビル」のオーナーである
建築家の若林広幸氏は、文化発信
を目的として1999年にこのビル
を購入。建物に元々あった集会場
も劇場として再生された。
そのホールの形状が極めてユニー
クだ。 天井から客席までの壁面は
ドーム型。舞台奥には2つのドア。
天井のへりにはデコラティブな飾り
まで見える。この内装にはほとんど
手を入れずに劇場としてオープン
した。 改装できないのは、市の登録
文化財だからという事情もある。が、
若林氏は空間を残す意味をこう語
「今、建物はデザインよりも空間の
質ということに関心が移ってると思
います。街の真ん中に、 あれだけ天
井が高い贅沢な空間ってないでしょ
う? あれを今造ったところで、あ
そこにある空気ってものはつくれる
ものじゃない」
「アートコンプレックス1928」と
して再生されたこの劇場は、あっと
いう間に京都の重要な劇場として
舞台作品や映像上映の会場になっ
てきた。ディレクターとしてこれを
運営してきたのが、長年、舞台照
明の仕事に携わる小原啓氏。空
間の使い勝手を聞くと「そりゃもー、
破格の使い難さですよ」。でも、そ
こがこの劇場の良さでもある。
「僕は舞台美術の仕事で、全国のホ
ールを回ってきたんですが、自分が
どこにいるかわからなくなることが
あるんです。機能性を求めると、 ホ
ールって沖縄でも北海道でも、同じ
ような形になってしまう。逆に個
性のあるホールに行くと「またこの
町に来た」って嬉しくなるんです」
ユニークすぎるというハンディを
超えるために、どんな手を打つのか?
演出家にとっての苦悩は観客にと
って、大きなお楽しみでもある。 ド
ーム状の壁面に映像を投射し、映
像のトンネルの中にいるような迫力
だった「キュピキュビ」、ファッションシ
ヨーのランウェイのような舞台が客
席を縦断した「ユリイカ百貨店」、
観客を本来の向きとは逆に座らせ、
背面の中2階を舞台に組み込んだ
「電視遊戲科学館」。
「限定された条件の中でクリエイテ
ィビティを発揮するのがアート。 こ
の劇場は、それを試します」。 ホー
ルのコンセプトは名のとおり、「融合」。
劇場は古い空間と新しい創造の厳
合のるつぼだ。
もうひとつの
交流のるつぼ
小原さんは昨年「AIR京都」
というアーティスト・イン・レジデン
施設も開設した。 こちらは元・寮
だった建物をリノベーションしたもの。
共同の浴室 キッチン付きの広いリ
ビングがある。現在、演劇、ダンス
関係のオフィスが入居するほか、空
ता
部屋はアーティストのための宿泊
施設となっている。
小原さんは将来的に「アートコン
プレックス1928」でロングラン公
演の可能性も考え、クリエイターが
長期に滞在制作できるようにここ
をつくった。 訪ねた時、滞在中のア
ーティストとボランティアスタッフが
リビングでくつろいでいた。毎年「ア
ートコンプレックス1928」で公演
するダンスカンパニー、コンドルズのメ
ンバーが残した落書きが壁にあった。
ここはホールの外に設けられた「融
「合」の番外地だ。
2000年に「1928ビル」が
リノベーションされて以来、三条通
りに異変が起こっている。急激に人
通りが増加し、通りが若者であふ
れるようになったのだ。
「通りが賑わったのは、たまたまタ
イミングが合っただけ」と若林氏は
言うが、このビルの「何かやってそう」
な期待感はアーケードの下から通
りの上へと、確実に人を誘引した。
改めて「1928ビル」の中に入
ってみる。 窓枠やドア、床のタイル
など、ほとんどが元の状態のまま残
されている。 リノベーションと言うに
は手の入れようは少々控えめ、だ
が保存かといえばちょっと違う。時
間の停まったような古めかしさが、
不思議と感じられないのだ。このビ
ルの再生のスタンスは、若林氏のこ
んな言葉がうまく説明しているよ
うに思える。
「いい建物は残してゆくべきだと思
うけど、かといってレトロになりき
るのは嫌ですね。スクラップ&ビルド
してゆくべきなのは、建物ではなく
そこにある空気ではないでしょうか」
京都市中京区三条通御幸町南東角1928ビル3F
TEL 075-254-6520 http://www.pan-kyoto.com/ac1928/
アートコンプレックス 1928
123 July 2005 SOTOKOTO
Lohas/

2005.07.01

『コンドルズ合宿ダンスワークショップ特別公開プログラム』Lmagagine/2005年7月

暑くなるちょっと手前がいいよね。いまのうちにエルイベントへ!
5組
10名
訊傳呼
DATA
© 4:00PM
7月3日(日)
アートコンプレックス1928
地下鉄
東西線
プログラム: ダンス公演 & シンポジウム 075-
京都市役所範
2546520 【アートコンプレックス 1928】
主催:
アートコンプレックス1928 共催:コンドル・スタ
ッフ・サービス ●オープンクラスは6月30日 (木)
→第三条駅
三条道
7:00PM~ 7月2日 (土) 1:00PM~ 受講料 2,500円で、 6/1 (水) より
受付開始 (先着30名)。 当日見学は500円。
『コンドルズ合宿
ダンスワークショップ
特別公開プログラム」
STAGE
3泊4日のダンス合宿でコンドルズになれる?
近藤良平と合宿生たちをこっそり見に行こう。
ワークショップも、よくあるワークショップで終わらせないのがこ
[アートコンプレックス1928] 。 普段はアーティストのためのレジ
デンス [AIR京都] で、夕飯なんかも仲良く作っちゃったりして、修
学旅行ノリの合宿ワークショップを企画してしまいました。 講師に
招かれたのは、ニューヨークタイムズも絶賛のコンドルズ・近藤良
平。合宿はちょっと本格的すぎるよって人には、オープンクラスが
用意されているから気軽に参加するも可。 さらに、 「そんな、あたし
ダンスなんて踊れない
わ!」って人のためにコ
チラ! すっかりコンドル
ズになった (?) 合宿生た
ちと近藤良平によるダン
ス公演&シンポジウムが
一般公開 (1,500円) され
る。 5組10名をご招待!
応募方法 P185の応募方法を参照のうえ、 〒550-8575 (株)京阪神エルマガジン社 エ
ルマガジン編集室 「コンドルズ合宿ダンスWS特別公開プログラム」係まで。締め切
6月20日 (月)必着
172

2005.07.01

『コンドルズ合宿ダンスワークショップ特別公開プログラム』Meets Regional/2005年7月

ワークショップも、よくあるワークショップで終わらせない
のがここ [アートコンプレックス1928]。 普段はアーティストの
ためのレジデンス [AIR京都] で、 夕飯なんかも仲良く作っちゃ
ったりして、修学旅行ノリの合宿ワークショップを企画。 講師
はニューヨークタイムズも絶賛のコンドルズ 近藤良平 。 合宿
はちょっと本格的すぎって人には、オープンクラスも用意され
ているから気軽に参加するも可。 さらに、 合宿生たちと近藤良
平によるダンス公演&シンポジウムが一般公開される。 「ダンス
なんて踊れないけど興味あり」って人は、コチラへどうぞ!
応募方法
ハガキに住所、氏名、年齢、職業、性別、
電話番号、ご連絡先のe-mailアドレスを
ご記入の上、〒550-8575 (株)京阪神
エルマガジン社 エルマガジン編集室
「コンドルズ」 M係まで。 締め切り = 6
月20日(月)必着 問い合わせ 06-6446
-7712 【エルマガジン編集室】
ワークショップ特別公開プログラム』へご招待。
読者3名を『コンドルズ合宿ダンス
近藤良平のダンスをちょっと覗き見。
日時/7月3日(日) 4:00PM開始
会場/アートコンプレックス 1928
参加料/1,500円 (当日予約がベター)
主催/アートコンプレックス 1928
共催/コンドル・スタッフ・サービス
協力/エルマガジン
※オープンクラスは6月30日(木) 7:00PM~ 7月
2日(土)1:00PM~ 受講料 2,500円で6月1日(水)
より受付開始 (各先着30名)。 当日見学500円。

2005.07.01

『心に残った本、最新刊の本、話題の本を読む』月刊京都/2005年7月648号

心に残った本、最新刊の本、話題の本を読む
クリエーター50人が語る創造の原点
小原啓渡・著
関西をベースに、国際的アート
プロデューサーとして活躍する著
者。フリーペーパーの連載企画と
して一〇年続けている、各界のク
リエーターたちへのインタビュー
まとめたのが本書だ。
「創造とは何か」というテーマ
BOOKS.
クリエーター
50人が語る
創造の原点
小原嘗渡
act books1
キモノ キョウト
キモノ
キョウト
京都における着物文化の地盤沈
下が語られるようになって久しい。
ところが最近、着物に興味を持つ
若い人たちが増えてきているとか。
本書ではそんな読者に向けて、
在来の呉服店とはひと味もふた味
も違った着物関連ショップを紹介。
に対し、建築家、演出家、音楽家、
ダンサー、美術家など多彩な面々
個性的な切り口で自己を語る。
彼らの創造性を読み解くことが、
個人の生き方を超え、社会の未来
を開く鍵になるのかもしれない。
四六判 111 0
論創社 一六八〇円(税込)
〇三三二六四五二五四
また、巫女さん・舞妓さんなど
着物が日常着の人たちの着物まわ
り、着物関連の伝統工芸体験、
トロモダンな散歩コースなど、 京
都での気軽な着物体験の楽しさを
ビジュアルに紹介している。
菊判变形 一一二頁
光村推古書院 一二六〇円(税込)
〇七五四九三八二四四

2005.06.19

『ひょうご選書・クリエーター50人が語る創造の原点』神戸新聞/2005年6月19日

神
神戸新聞
ひょうご
選書
小原啓渡著
クリエーター50人が語る創造の原点
演劇、舞踊、音楽、美術、映画・・・
芸術とは何か。
広辞苑によると、「美
的価値を創造・表現しよ
「うとする人間の活動」の
ことをいう。
では、「創造・表現」
の原動力は何なのか。 言
小原氏も、宍粟市(旧片が、「愛」を形にしよ (文化生活部・三上喜
宍粟郡千種町)で生まれうと生きる者たちの心情美男)
育った兵庫県出身者。京を浮き彫りにする。
(論創社・一六八〇円)
る。二〇〇七年からこの
つ。今は故郷を離れ、京 新刊紹介 巨大な塊の一斉退職が始
愛を形にすれば
都の大学を中退してイン
ドを放浪した経歴を持
クリエーター
50人が語る
「創る」とは何か
そのひと
にたち50人が
筑紫哲也
人が語る本を
まる。年金や医療といっ
都や大阪を中心に新しい
芸術の基盤づくりに奔走
する。一般の出資で舞台
公演を支えるファンド方
式は、経済界からも注目
を集めるアイデアだ。
小原氏自身も「創造者」の三年間に生まれた団塊
社会制度や企業経営の
「団塊世代よ、帰り
なん、いざ故郷へ!」
野口稔著
在り方など、日本の社会
全体に多大な影響を及ぼ
すため「二〇〇七年問題」
一九四七年から四九年 として関心を集めてい
る。
い換えれば、人はなぜ創
造や表現をするのか。
京都で演劇・音楽・映ケイスケ・・・。多くは関西
工像・美術などの複合施設を拠点に活動する人たち
「アートコンプレックスで、美術家のやなぎみわ
「創造とは何?」
舞台で即興の肉体表現
に挑む舞踏家の伊藤キム
1928」を運営するプや俳優で脚本家、演出家はこう答える。
ロデューサー・小原啓渡の今井雅之ら兵庫県出身 「僕はさらし者になる
氏が、この疑問を投げか者も含まれている。
のが好きなんです」。 幼
けた。答えたのは、創作 小原氏が編集を手がけ 少時の体験や身体的ハン
・表現活動の第一線で活るフリーペーパーに十年 ディなど、そこには個人
動する当代きっての「ク間に渡って掲載したミニの事情が垣間見える。
リエーター(創造者)」インタビューを一冊にま同時に、多くの人が個
たち五十人である。 とめたもの。それだけに、人を超えた無意識の存在
建築家・高松伸、舞踏 問答はそれぞれ二からや力を語り、自己や他人
家・麿赤兒、ウルフルズ 三の分量で、どこから への「愛」を表現行為の
のギタリスト・ウルフル 読んでもいい。
原点に挙げる。
の一人。 交わす言葉の断 世代は約七百万人とされ 著者は四八年生まれ。

2005.06.05

『ベンチャー新世紀「創造産業 発信拠点作り」』読売新聞/2005年6月5日

讀賣新聞 2005年(平成17年) 6月5日日曜日 (1) 創造産業 発信拠点作り 演劇や映像表現などに携わる芸術家が「食べていける」仕組 みを作ろうと、京都で挑戦を続けてきた有名プロデューサーが、 大阪に進出した。「創造産業」の育成で関西を再生する仕掛け 作りを本格的に展開するためだ。 (三宅隆政) JR福島駅(大阪市福島 が集まるニューヨークのブ 区) 近くの商店街に4月、 ロードウェーをヒントにし 劇場プロデューサーの小原 た。「音楽CDのように複 啓渡さん(4)が事務所を開 製品でもうけにくい舞台芸 いた。看板はないが、演劇 術が市場システムに乗る道 や放送、建築などの関係者 を切り開いた」(サントリ が口コミで集まり、早くも 次世代研究所の佐藤友美 公演やイベントの企画が動 子部長)として、関係者か 出している。 ら高い評価を受けた。04年 の第2弾でも8%を配当 し、第3弾を準備中だ。 小原さんが大阪で活動を 始めたきっかけは、不動産 会社・千島土地(大阪市) の芝川能一専務との出会い だった。同社が所有する名 村造船所跡地(同市住之江 区、約4万2000平方㎡) が遊休地となっているの 知り、「芸術拠点作りのた めに貸してほしい」と掛け 合った。 その結果、年1回のイベ ントを無償で30年続けられ 異例の約束となった。 年9月の第1弾「ナムラ アート・ミーティング」は、 シンポジウム、映像、舞踊 に大阪湾クルージングなど を組み合わせたユニークな 試みで、普段は人気のない 夜の工場街が、大勢の若者 でにぎわった。 「創造力を刺激する風景 でしょう」。造船所跡地か ら見える対岸の中山製鋼所 の工場を指して、小原さん は笑う。夜になると鉄を溶 かす炉から火花が漏れ、幻 想的だ。俳優・松田優作の 遺作となった米映画「ブラ ック・レイン」のロケにも 使われた。 新世紀 小原さんを有名にしたの は、プロデューサーを務め る小劇場「アートコンプレ ックス1928」 (京都市 中京区)で、2003年秋 に実施したパフォーマンス 集団「キュピキュピ」の公 演だ。公演費用の一部をエ ンゼル証券 (大阪市)と提 携して証券化し、1口2万 円の出資を100口募っ た。狙いは見事に当たって 20日間のロングランとな り、12%の配当を出した。 大企業のスポンサーに頼 らず、愛好家に出資しても らう仕組みは、大小の劇場 劇場プロデューサー 大阪に 夢はラスベガス 造船所跡地を 表現空間に 今秋の第2弾のイベント に向け、船の実物大の設計 図を描いていた製図棟を改 一方で、オリックスなど 装し、様々な公演に使える が進める大阪・中之島地区 空間を開設する。すり鉢形 マンシ の再開発にも参加。 の舞台と客席の境目をなくョン開発のビープラネッツ すなど、従来の劇場の枠を(大阪市)が新設する劇場 超えた場所にする。 の企画を練る。「名村跡 地と、 中之島の芸術ゾー ンを堂島川でつなげられた ら」(小原さん)と夢は膨 らむ。 造船所の跡地で芸術拠点作りの構想を練る小原さん (右)。対岸は中山製鋼所 (大阪市住之江区) 小原さんが描く一つの理 想像は、関西を米ラスベガ スのようにすることだ。 賭 博都市という印象が強い が、近年は一流の舞台公演 が見られる劇場都市とし 世界中から大勢の観光 客が訪れる。 劇場、音楽、映画などの 「創造産業」が、将来は工 業に代わって経済をけん引 する。そう提唱する大阪市 立大大学院創造都市研究科 の佐々木雅幸教授は「小原 クリエータ さんのように、 が活躍する〝場〟を作る プロデューサーを何人育て 芸術文化で都 られるかが、 市を再生するカギとなる」 と指摘している。

2005.06.01

『舞台「クローサー」が初の映画化』Lmagagine/2005年6月

イエルイエル フリマに来る客のファッションに境界線なし! 箕面市 絵里子 (会社員)
CINEMA
映画
4.25→
01
TOPIC
舞関映
舞台『クローサー』 が初の映画化。
関西演劇界の牽引者に
映画版の可能性を聞いてみた!
写真/ 藤田晃史
CINEMA
「あ
あいうことは多かれ少な
かれみんな経験してるこ
となんでね」。 え? そうなん
ですか?? 偶然に出会った男女
4人が繰り広げる泥沼恋愛映画
「クローサー」に、さらりと何
食わぬ顔の渋い男。 彼こそ京都
三条を劇場で盛り立ててきた
[アートコンプレックス1928]
のプロデューサー、小原氏だ。
男女4人が嘘と真実の間で駆
引きする「クローサー』は元
々、舞台のための戯曲。 セック
スシーンがあからさまに演じら
れるわけではないのに、こんな
にもセクシーなのはどうして?
「舞台というのは、自分の目で
視線を選んでいくわけですよ
ね。映画は監督が見せたいとこ
ろをクローズアップして視線を
監督が選んでいく。舞台は仮想
の空間だから、ある程度(演出
を)さっぴいて観客が想像力を
働かせるものだからでしょう」
映画版は登場人物たちが巧み
に言葉を交わすストーリーが基
本にある。その言葉と、言葉の
結果によって起こった事実、 例
えば別れやセックスをどう受け
止めるかは観客にゆだねられて
いる。そういう自由度が映画か
らは感じられるのだ。
「こういう物語は答えが出ない
って言うか、見ている人が最終
的にどう思うかだから」
一方、99年にロンドンで上演
され、世界的な大ヒットとなっ
た舞台「クローサー」。現代的
な色合いを付加しつつも原作の
戯曲にあまり変更を加えていな
い。 “答え”は観客各自が導きだ
すものだからだろうか?
ところで、 小原さんは年齢的
にもやっぱりラリーに同感?
「どっちの男もイヤですね。 分
かるけれどもその先もあるんだ
よって言ってあげたい」
その先ですか・・・。と、話も尽き
ませんが、その先は福島のバー
[アートコンプレックス] (4月オ
ープン) で酒のアテにいかが?
「クローサー」
5月2日(土)公開/データP参照
映画内に見え隠れ。
舞台演出の妙。
劇場ロビーで、オペラが終わって客が出てくる
シーンは演出にも使われるテクだとか。「群
家が入り乱れることで、心や二人 (ダンと
の感情のもつれを表すということですね」。 なるほ
ど蜷川幸雄もこの群衆演出をよく使うのだそう。
小原啓渡・・・ '60年兵庫県生まれ、 '99年 [アートコ
コンプレックス 1928] を立ち上げる。氏のインタビ
ュー集 「クリエーターが語る創造の原点」 (1,680
円/論創社)発売中。
●マークの見方 監督 出演声の出演 15歳未満の入場不可 18歳未満の入場不可 12歳未満は保護者の同伴が必要
062

2005.06.01

『「創る」って何?にクリエーター50人が答える』演劇ぶっく/2005年6月

「創る」って何?に
クリエーター50人が答える
建築家、演出家、音楽家など幅広
いジャンルで活躍を続けているク
リエーター50人へのインタビュー
集。 「創造とは何か」という漠然とし
たテーマながら、登場するクリエー
ター一人一人の個性がよく反映さ
クリエーター
50人が語る
創造の原点
Interviews with So
Creators
小原暨波
れている。また一人あたりのボ 「創る」とは何か
リュームが多すぎず少なすぎず、
どこから読んでも楽しめる内容に
なっている。「表現」を志す人には
是非読んでもらいたい一冊だ。
その喜びと面白さを
各界のクリエーターたち50人が語る本書を
未来に目を向ける全ての人にお勧めしたい
筑紫哲也
本体1500円+税
◎ 『クリエーター50人が語る創造の原点」 小原啓渡・著 論創社より発売
中。 1,680円 (税込)

2005.05.02

『創造の原点 50人が語る』朝日新聞/2005年5月2日

2005年(平成17年)5月2日 月曜日 44379 号 (日刊)
朝日新聞
(楽屋話
創造の原点 50人が語る
京都の劇場アートコンプレックス1928のプロデ
ユーサー小原啓さん=写真=がインタビュー集
「クリエーター50人が語る創造の原点」 (論創
社、 1600円) を出版した。
編集に携わるフリーペーパー「パフォーミング
アーツネットワーク通信」 の巻頭を10年にわ
たって飾った企画をまとめた。 現代美術家や振付
家、演劇人ら第一線で活躍する作家の作品づくり
にかける思いが行間からほとばしる。
インタビューで痛感したのは、自らが感じたこ
とを信じて追求する力が創造性の源泉になってい
ること。 小原さんは「創造性は自分に価値を見い
だすことから始まる。 プロの作家だけではなく、
現代に暮らす人々にとっても大切なことです」。
夕日
© 朝日新聞社 2005年
発行所 大阪市北区中之島3丁目
2番4号 〒530-8211
朝日新聞大阪本社
電話 06-6231-0131

2005.05.01

『やまだ知事とざっくばらんに』leaf/2005年5月

ざっく
ばらんに
Vol.4
だまだ知事
日々、文化も進化し続けていく
新旧が響き合う街だからこそ
Leat読者の代表が京都府の山田啓二知事に
テキスト/山田涼子 フォト/橋本正樹 ヘアメイク/早田明美
今回の参加者は、魅力的な「京都」発信を目的とする「楽洛まちぶら会」メンバーから。
日々の生活の中で感じる身近な問題について問いかける「やまだ知事とざっくばらんに」。
ARRER
それが、文化のバトンを渡すために必要なこと。
新しい才能を育てていく。
古きよき伝統を受け継ぎつつ、
●知事プロフィール●
山田啓二/やまだけいじ
昭和29年4月5日生。 高校時代か
ら続けているフェンシングをはじ
め、ゴルフや旅行など身体を動か
すことが大好き。 それゆえ、何事
も前向きに “やる気”重視の体育
会系人間。 京都府副知事を経て、
平成14年知事に就任。
株式会社阪急百貨店
四条河原町阪急店長 井戸博美さん
西日本初の女性店長として、 百貨店に新たな風
を吹き込む。 3/18には、7・8階レストラン街のリ
ニューアルで、3人の達人によるイタリアンが登場。
アートコンプレックス1928
プロデューサー 小原啓渡さん
「三条通りを日本版ブローウェイに」 を究極の目
標に、劇場プロデュースに奮闘中。 2004年関西
元気文化圏推進協議会賞ニューパワー賞受賞。
京都映画祭事務局員
吉田さん
映画評論家、 大学非常勤講師の顔を持ち、5
月から大阪朝日カルチャーにて 「シネマでお
「しゃれを」 の講座を担当する。詳しい京都情報は、京都府ホームページへアクセス!
http://www.pret.kyoto.jp/
ジビエを堪能できる、 鹿肉ラグーソース和えパッパルデッレ 2100
円。 鹿肉の旨味がぎゅっと凝縮された一皿
国の重要文化財に指定されている、旧日本銀
マーケット」の会場となり、銀行のカウンタ
行京都支店。 今年から開催する「アートフリ
ーが残る1階部分や、人通りの多い三条通り
京都文化博物館 別館
に面した玄関の外側などを使う予定。
京都府京都文化博物館
百规市中京区三多涌高會
URL http://www.bunpaku.or.jp
開館時間(常設展) 10:00~19:30
TEL 075-222-0888 (代)
(入館~19:00)
入館料 (常設展) 一般500円 大高生400円
中小生300円
昨年9月に開催された、 夜の三条通りをライ
トアップするイベント「三条あかり景色」で
は、文化博物館の壁面に映像が上映された。
月曜休(祝日の場合は翌日休)
京都文化の発信のために
山田知事 みなさんは、「楽洛まちぶら会」の
メンバーということですが、昨年9月に行わ
れた「三条あかり景色」はとてもユニークな
イベントでしたね。
小原さん ありがとうございます。 街中な
かでも三条界隈からの文化発信を目的とした
活動のひとつとして開催しましたが、「第4回
「京都映画祭」 とタッグを組めたのがよかった
ですね。今年の節分には、仮装をして、鬼を
驚かせ追い払うといった行事「お化け」を楽
しむイベントも開催しました。 昔は一般家庭
でも行われていた風習に触れることができる
貴重な機会になったと思います。
吉田さん 映画祭も同じです。 時代劇が中心
だった頃は、「映画」といえば京都太秦でし
た。そういった京都でつくられた映画の魅力
新たに知ったり、再確認することには重要
意味があると思います。
山田知事 京都ならではの文化を発信してい
くことは、まちづくりの基本ですね。
井戸さん ただ、京都への憧れは高まっても、
「京都=一見さんお断りの文化」といったイメ
ージは根強いんですね。私は常々、百貨店の
担う役割は、商品を販売するだけではなく、
モノを介して提供するサービスカではないか
と考えています。 そのサービスは、文化の提
供でもあるんです。デパートの案内サービス
で多い質問は、意外にも周辺情報なんですよ
(笑)。 ランチの美味しい店とか、 観光スポッ
トへの行き方とか。そこで当店も協力してい
街中のモバイルマップをお渡しして説明さ
せていただくのですが、みなさん、京都の新
鮮な情報に喜んでくださいます。
吉田さん 京都ブランドの威力は強いですね。
山田知事 だからこそ、京都の魅力を伝える
のはもちろん、伝統文化だけでなく、常に新
しい試みに挑戦するべきでしょうね。
術を出し合ってできることは、大きな力にな
るでしょうね。例えば、先ほどおっしゃって
いた「場所提供」という面から言えば・・・新年
度から京都文化博物館で、若手の芸術家や伝
統工芸の職人たちが作品を展示・販売できる
「アートフリーマーケット」を開きます。 府内
には京都市を中心に芸術学業の分野を有する
大学が約20校、そのほかに、伝統工芸の専門
学校や研修施設もあり、多くの学生が学んで
います。しかし、長引く不況の影響で、卒業
の後すぐに創作活動で生計を立てることは厳
しいのが現状です。
小原さん そうだと思います。 夢と希望をも
った若い人たちを、できる限り応援したいも
のですね。
山田知事 この「アートフリーマーケット」
では、そのような人たちに作品発表の機会を
提供し、新たな才能の発掘を目指した試みで
す。博物館が人と人との出会いの場になるよ
うに活用してこそ、行政が活きてくる。
吉田さん 映画祭やアートフリーマーケット
だけでなく、いろんなイベントをバックアッ
プしていただければ、これから伸びていくだ
ろう才能が花開くチャンスも増えますね。
小原さん 新しい試みをするためには、新しい
人材や才能をもっと育てていくべきだと思いま
す。 文化ベンチャー、 文化のフリーマーケット
といった感覚で、若いクリエーターたちに場所
や機会を提供したいですね。
山田知事 文化は投資が難しいもの。しかし、
才能ある人たちを応援するシステムは必要です
ね。
小原さん 例えば、海外では巨匠と呼ばれるよ
うなアーティストたちが、積極的に小学校など
で指導します。 草が生えてるところを探して
るのではなく、ある程度時間がかかるのを承知
で育てることの大切さを知っているからこそ、
畑を耕すような意識で文化を育んでいくんです
ね。
山田知事 次へ繋げることが、子どもたちへの
投資だという考え方は大切ですよ。
吉田さん 日常の中でも文化を伝えるシーンが
いくつもあります。私の着物は母のものですが、
サイズを直して着ています。 昔は、母から娘に
着物を譲り、着付けはもちろん手入れの仕方な
ども一緒に教えてもらうといったことは当たり
前だったんです。
井戸さん ここ数年の浴衣ブームは、きっと若
い方たちにとって、着物に触れるきっかけでは
ないでしょうか。 浴衣に袖を通すと「いつもと
は違った自分になれる」そんな気持ちを一度味
わえば、着物に興味を抱くかもしれない。 彼女
たちにとって着物は決して古いものではなく、
新しいものなのですね。
小原さん 行政がサポートしているというだ
けで、注目度が高くなります。 僕は「芸術で
は食えない」という発想を変えていけたら、
と思っています。 人が集まる場所から経済や
文化が発展していくことは明らかですから、
芸術をビジネスとして成立させる方法を考え
たい。京都ならではといえる、通りが碁盤の
目になっていることを利用し、通りごとにテ
ーマを決めて再開発をするのはいかがですか。
室町=呉服屋といった各通りが特色を持てば、
京都はもっと面白い街になるんじゃないでし
ょうか。
山田知事 こうしてお話しているだけでも、
いろんなアイデアが出てきますね。 これから
も、新たな芽を大切に育てていけるような、
そんな街づくりを目指します。
明治45年に建てられた町家の蔵を改装し
た [カーサビアンカ]
白子のドライトマト入りレモンバターソース
1900円は、ほのかな酸味が絶妙
京都文化の持つチカラ
吉田さん映画祭では、ワークショップが好
評でした。 現場で働く人の話は興味深いと思
います。けれど、最近は日本映画を観る若者
が減っているのが現状です。観たことのない
人たちに京都の映画の魅力を伝えたい。 映画
館へ行くことの大切さ、面白さを知ってほし
い。そういう思いで映画祭を開催しています。
いろんな角度から、いろんな人が日本映画を
PRしていって下さればと思うのです。
小原さん 結局、人ですよね。人を活かせる
システムになっているかどうかにかかってい
る。 金鉱は眠っているのに掘り起こせないの
はもったいないじゃないですか。
山田知事 京都はロケ地がとても多い。 映画
ロケ地めぐりなど、おもしろそうですよね。
文化を発信するためにはコーディネーターが
どうしても必要になる。 クリエイティブな面
で、それが行政の役割だと思っています。
井戸さん 文化をエネルギーに変えられるよ
うなイベントやシステムが充実すればいいで
すね。 阪急は、いい仕事をするには、やりた
い人にやらせるのが一番いいという考え方を
持っています。
山田知事 いいですね。それぞれが才能や技
今年の節分に開催された「楽洛まちぶら会」主催のイベン
「節分おばけしき」では、京都文化博物館前で踊りや歌
のパフォーマンスが繰り広げられた
○今回のお店は… ○
カーサビアンカ
イタリアの郷土料理がベース
本場の味は食通をも唸らせる
CASE DIARO
イタリア北部で4年半の修業、イタリア
一筋2年の那須シェフは、現在も1年に
2回はイタリアへ行き、エネルギーを吸収
し、新しいイタリアンを追及し続ける。 あ
えてアレンジはせず、本来のイタリアンに
こだわる。 ヨーロッパから届く素材に加え、
現地で仕入れた種を奈良の契約農家で栽培
するチーマディラーパなど、素材に対する
真摯な姿勢も魅力。うまくソースと絡む手
打ちの自家製パスタ、バジルや野菜を練り
こんだ焼き立てパン、ゴルゴンゾーラのア
イスほか20種類以上用意されているデザー
トなどがいただけるパスタランチは190
0円~、ディナーはアラカルトが人気。
RISTORANTE
Casab
京都市上京区今出川通寺町西入ル南側
TEL 075-241-3023
12時~14時(LO)、17時~21時30分(LO)
月曜休 P有
*お店と参加者はLeafが選ばせていただきました

2005.05.01

『三条通の新しい風をつくるプロデューサーたち』季刊まちづくり/2005年5月1日

三条通の新しい風をつくるプロデューサーたち
三条通に新風を吹き込んでいるプロ
デューサーたちがいる。その一人はN
TT都市開発の渡辺敏幸さんだ。
「大正15年にできた電話局を平成2年
にNTT都市開発がどのように使うか
検討を始めました。 三条通り周辺はビ
ジネス街。 しかし時代が変わり、 オフ
ィスに空き家が目立つようになってい
たんです。 もう一度地域を盛り上げる
にはどのような方法があるか。 たまた
まであった人に、商業地としてまちを
活気付けたらと示唆されました」
新しい商業の形態を作ってみたいと
社外の人々に呼びかけたら、多くの参
加があった。
「呼びかけに答えた人々で、新風社中
渡辺敏幸新風館館長
伝統的な両側町の一郭に、広場を中心
とする西欧的な空間が出現し、「新し
い感性」の若者たちを惹き付け始めて
いる。
もう一人、 オフ・ブロードウェイの
空気を三条通に吹き込んでいる演劇プ
ロデューサーがいる。 アートコンプレ
ックス1928のプロデューサー小原
啓さんだ。
「ニューヨークが好きで通いましたよ。
街に興味があったんと、ショービジネ
スの世界が魅力やったね。 1999年
にオフ・ブロードウェイのブルーマン
が面白いという話が日本に伝わってき
て、それを観に行ったが、なかなかチ
ケットが取れないほどや、とにかく面
白い。それに金を掛けていない。これ
やったらうちでもやれると思った。 内
さえ面白けりゃいけるんや、と分か
りましたからね」
建築家の若林広幸が毎日新聞京都支
社ビルを保存のため買い取り(有)19
文化の発信基地として再生された旧毎日新聞
京都支局ビル
を設立しました。参加された方たちは、
自分の会社でできないことをどこかで
したいと考えたようですね。ハードを
つくったらお終いではなく、運営を中
心に考えました。 「新風」とはここか
ら新しい商業が始まり、見えない風に
感じる感性を大事にしたいから」
単なるテナント葉ではなく、最初か
らまちへの波及効果を意図していた。
「一人だけが素晴らしくとも、何も楽
しくない。 横断的で網の目のような付
き合いを作ることにより、地域のポテ
ンシャルが上がるはずです。 一緒につ
くっていくことによって、変化してい
く。ここで働きたい、ここで住みたい、
ここを訪れたいという三つの要素がな
いと、まちは活性化しません」
一方向的な企画・運営ではなく、 共
有の場として再生することを考えた。
「日本はハードにお金を掛け過ぎるが、
まちは人がつくっていくもの。人に影
響を与え、楽しみを与えることには、
お金は要らない。 人々が共有できる楽
しみや悲しみがベースで、それが可能
なまちをつくっていくことが大事で
す。 最初、井戸の周りに人が集まって、
人の役に立つものを売る人たちがやっ
喜びも悲しみも共有していく。
本来、 まちはそういうものだったはず
です」
中央を青空広場にして円形舞台を設
置し、あえて店舗は周辺に配置した。
28を設立。 最上階にホールがあった
ので文化の発信基地として打ち出そう
ということになった。 そのプロデュー
サー役が小原さんにまわってきて、 こ
けら落としに本場ニューヨークでも注
目された劇団コンドルズ公演を企画し
ヒットを飛ばした。
舞台技術者として演劇の世界に入っ
小原さんは、劇団出身と異なり「文
「化芸術」の担い手に甘んじてはいない。
「文化芸術を「産業」に高めていきた
い喰えない世界だったのをオープン
にして、経済に結び付けていくため、
(公演資金を一般公募する) エンジェ
ル・システムを導入してロングランを
「狙う」という。
実際にエンジェル・システムを導入
し、映像とパフォーマンス集団「キュ
「ビキュピ」によるライブ「キャバロテ
イカ」で1ヵ月に及ぶロングラン公演
を実現した。
「基本的には公共には頼らない。喰え
なくて当たり前と誇らしげに言う人が
いますが、これだと「産業」となる可
能性はなくなりますよ」
小原さんはいま、三条通を演劇のま
ちにする「京都三条御幸町ブロードウ
「ェー化計画」に取り組んでいる。 国内
の先例として意識したのは東京の下北
沢。 下北沢は、 本多劇場の設立がきっ
かけとなって数多くの小劇場が誕生
し、若者のまちとなっている。 三条通
も小さくてもいいから三つは劇場が欲
しいと構想を語る。
烏丸通に面した新風館のファサード
新風館の入口
新風館の内側。 中形式の商業施設だ
アートコンプレックス1928のプロデュー
サー小原啓さん
新聞社屋の講堂を再利用したアートコンプレ
ックス1928の演劇公演
まちづくり 0501
特集2 現場に根ざす都市再生の試み

2005.05.01

『クリエーター50人の原点』シアターガイド/2005年5月

聞き耳情報
クリエイター50人の原点
創刊から10年目に入るフリーペーパー
「パフォーミングアーツ・ネットワーク通
信 (P.A.N. PRESS)」に掲載されてきたアー
ティストインタビューをまとめた一冊「ク
リエーター50人が語る創造の原点」が発売
中。鈴江俊郎、伊藤キム、麿赤兒、近藤良
平、 フィリップ・ドゥクフレ、松本雄吉、
茂山あきら、などなど幅広いジャンルで活
躍するクリエイターたちの創造の原点に迫
る。著者はアートコンプレックス1928
のプロデューサー、 小原啓渡。 論創社より
1680円。

2005.04.08

『投資募り舞台芸術後押し』毎日新聞/2005年4月8日

MAINICHI (*)
新每
聞日
毎日新聞大阪本社
CD (コンパクトディスク) やビデオなどの複製品が
商業的成功の可能性を持つ音楽や映画に比べて厳しい環
境にある舞台芸術を、経済的に成り立たせるにはどうす
ればいいのか。 京都市中京区の「アートコンプレックス
1928」 プロデューサー、 小原啓渡さんは、 投資ファ
舞台芸術との出合いは?
◆大学1年の時、先輩に誘わ
れて麿赤児さんの「大駱駝艦」
の公演を見に行きました。 まだ
「舞踏」が市民権を得る前。 雪
が吹きすさぶ田んぼの中の仮設
舞台が暗転し、再びライトが当
たると全身白塗りのダンサーが
ぶら下がっている。 めちゃくち
ショックで「こんな世界があ
ったんや」 と思いました。 カメ
われら
ら
れ気
元
ラクラブに入っていたので、舞
踏を追っかけて撮りだしたの
が、舞台との接点です。
舞台にかかわる仕事に就
いたのは。
◆大学を中退し、1年間イン
ド、ネパール、タイを放浪。 ネ
パールでトレッキング中に雪の
中で道に迷い、夜になってしま
いました。「寝たらあかん」と
思いましたが、うとうとしてし
まった。寒さで目覚めたら、朝
投資募り舞台芸術後押し
ンドや地域社会との協働」など、新たな手法を次々に
1年度関西元気文化圏推進協議会ニュー
実践している。
パワー賞を受賞した小原さんに、プロデューサー像を語
ってもらった。
【山口透、写真も】
証券会社と交渉して、投資ファ
ンドを募集。1回目は12%、2
回目は8%のリターンを返せま
した。 今、製作規模30億円のプ
ロジェクトを企画中です。
昨年9月に三条通をライ
トアップするなど、まちとの協
働」にも取り組んでいますね。
といわれるパリ市立劇場での公
演も実現。 そこでカンパニーは
解散し、京都に腰を落ち着け
事をするようになりました。
アートコンプレックス
928の経営に乗り出された。
かと思うほど明るい。雲が切れ、デュースへ。
◆1928ビル(旧毎日新聞
満月の光のおかげで助かりまし ◆9年にコンテンポラリーダ 京都支局ビル)を買った建築家
た。普通で見る月光とは感動が ンスの日仏プロジェクトの日本 の若林広幸さんから「ホールを
違い、明かりに関係する仕事を 側プロデューサーを引き受けま やらへんか」と声をかけられま
したいと思いました。京都の舞 した。テクニカルディレクター した。若林さんと半分ずつ出資
台照明の会社で基礎を学び、フ として照明・音響から移動の手 して8年12月、アートコンプレ
リーの照明家になりました。 配まで担当しました。98年にはックスを立ち上げました。
照明から舞台全体のプロ コンテンポラリーダンスの殿堂 基本は小屋で、おカネがでた。3日間で3万人が来て 商
僕は三条通を日本のプロー
ドウェーにしたいという夢があ
ります。とにかく行動をと、建
物のライトアップだけでなく、
壁面に映像を映したりしまし
まちと「協働」三条通ライトアップ
こはら・けいと
1960年兵庫県千
和町生まれ。同志社大法学
者として活動し、91年制作
|部中退。83年から照明技術
|会社「リッジクリエイティ
設立。99年 「アートコ
ンプレックス1928」のプロ
デューサーに就任。 アーテ
ィストのための宿泊施設
| アーティスト・イン・レ
台芸術のフリーペーパー
|ジデンス京都」の運営、舞
「P. A. N. PRESS」
の発行など、幅広く活動し
ている。同誌に連載した芸
術家へのインタビューをま
とめた「クリエーター50人
「アートコンプレックス 1928」
小原啓
さん
きたら年3、4本の主催公演。
世界で通用すると思うダンスカ
ンパニー、劇団に声をかけ、 プ
ロデュースします。
ロングラン公演を後押し
する投資ファンドが注目されて
います。
◆ニューヨークで評判の舞台
を見に行ったら、オフブロード
ウェーの小劇場で、何年もロン
グラン公演をやっていた。ニュ
ーヨークの仕組みは、投資を募
うまくいけば配当するエンゼ
ルシステム。 「日本でもできる
んちゃうの」と、考えました。
いきなりでは失敗すると考
え、ロングラン公演が可能か実
店の売り上げが平均で1・5倍
になったことがわかりました。
大阪でも活動。
◆大阪市住之江区の造船所跡
地のオーナーと知り合って、現
地を見に行ったらムチャクチャ
かっこいい。僕にやらせてくれ
ませんかと言ってみたら、「や
と。僕が旬な人だ
ってみたら」
と思う3人を集め、4人でアー
トイベントを始めました。 30年
間続けていく計画です。
今後の目標は?
◆浅利慶太さんを尊敬してい
るんです。舞台芸術、ショービジ
ネスを経営の基盤に乗せた。僕
はこっちで作ったものを世界に
験し、次に私募債の限界の4人出していくビジネスモデルを作
以内で寄付を募り、採算ライン りたいんです。浅利さんを超え
を超えたので全額返しました。 ていくにはそれしかない。

2005.04.01

『観光・集客のキーワード 「イベントファンド」』季刊ミーティングビジネス/2005年4月

観光・集客のキーワード・
イベントファンド
観光・集客事業への市民参加
観光客を視野に入れた地域づくり
にいかに市民が参加するのか。人々の意
欲を集めるためには、新たな方法論が不
可欠だろう。
大阪では市民参加型の新名所づくりが
動き出している。 建築家の安藤忠雄氏を
実行委員長とする「桜の会 平成の通り
抜け」事業である。一口1万円で多くの
市民から寄付を集め、都心を還流する大
堂島川・土佐堀川の河畔に、千本の
桜を植樹しようとする試みである。 30口
分でひとつの寄付者の名前を書き込んだ
ネームプレートを作成、いずれかの樹に
取り付けられることになる。 予定されて
いる寄付額は3億円になる。
河川敷の公園は、近い将来、面目を一
新するであろう。 寄付者は自分の名前を
探しながら、満開の水辺を散策する楽し
みが待っているというわけだ。 1月8日
には小泉首相も参加し、 毛馬桜之宮公
第1回の植樹式が行われた。 行政や
地元経済会も全面的に協力しており、美
的景観を産みだす市民運動という様子を
示しつつある。
ニン
もちろん市民から広く寄付を集めて、
観光名所を造ろうとする発想は新しいも
のではない。 大阪にあってもしばしば、
良き先例として紹介されているのが、大
阪城天守閣である。昭和のはじめ、市民
寄付を集めるかたちで鉄筋コンクリー
ト造の城が見事に復興した。 徳川時代
に築かれた天守台には長く建物が不在で
あったが、都市のシンボルを要望する市
民の意識が結集、屏風絵から推定復原さ
れた豊臣時代の楼閣が姿を現した。 竣工
当時は街全体がお祭り騒ぎとなった。 ま
その後、今日に至るまで、大阪を代表
する観光名所として役割を担っている。
イベントとファンド
市民にとって誇りとなる、わが街のシ
ンボルづくりは、観光集客事業において
も有益である。もっともそれが収益事業
の場合には寄付行為ではなく、 最近注目
されているエンターテインメントビジネ
スやイベント事業を対象としたファンド
というかたちで資金を集めることも可能
だろう。
すでに成功した試みもある。 たとえば
日韓共催されたサッカーのワールドカッ
プの際、試合会場以外のスタジアムなどに
集まって応援するイベント、パブリック
ビューイングのなかには、ファンドによっ
資金を調達し成功させた例がある。 あ
る試みでは、わずか1カ月半ほどの事業
で、7.9パーセントの利回りがあった
という。
逆に失敗事例もある。 「ジュラシック・
パーク・インスティテュート・ツアー」
と題するイベントは、 15億円をファンド
で集めて開催に至ったものだ。会場は東
京の代々木公園に仮設された。 現代に蘇
生した恐竜を飼育する研究所が東京に謎
生したという設定である。 古生物に関す
るミュージアム風のエントランスを抜け
恐竜たちの生態を見せる場や病
などがあり、その内部を見学する学習
ツアーが始まる。 あまりにも有名な映画
の物語世界の後日談を経験できるわけだ。
もちろん平穏無事な時間が過ぎるわけで
はない。途中、おぞましい事件がおこる
のはお約束である。
古代生物の生態も学ぶことができ、 世
代を超えて楽しめる事であったが、予
想されたほどの集客を果たすことができ
なかった。損益分岐と設定された880万人
自律する地域
Meeting Business Apr.-Jun. 2005 5220061119-meeting72_2.jpg

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