メディア情報

2018.10.14

由良部正美×釈徹宗/みずほ銀行の会報誌「Fole 」・2018年10月号 

CULTURE
「都市の不安」を
理解し難い不可思議な謎。
そんな「体」を踊り続けます。
「体はなぜこんなふうに動くのか」「この体は何とつながっているのか」
京都で活動する家の由良さんは、私たちが無意識にやり過ごす
そんな疑問と向き合い続ける。 言葉を超えた体の可能性を考える
過激に表した舞踏
大学のころ勉強に行き詰まり
時代の土を主催者が借りて、二〇
六年から
始まりまし
公演を行う
研究会を出すようになったんで
この八月
を記念して
た。定期的に
劇場は珍しい。 「世界
す。そのときで東方
とい
イベントを開かれたそうですね。
かもしれません(笑)
クラスの生徒たちが金
さんとは、
してくれまして
というALS(筋
六ミリフィルムを上映したり、音楽
の方とセッションし
ました。
今日は
さんが
公演をされている 「KYOTO
にしました。
利
用したわずかの劇場で 踊り手
観客が互いに手の届きそうなとこ
さん
硬化)
知り合ったんで
すよね。谷さんは自身の生活の
とアートスペースが一体となった
「スペースALSID」という場を
つくられていて、由良さんはその
プロジェクトの中心を担いながら、
クラスやワークショップを生
グループの宿があると聞い
て、軽い気持ちで参加しました。 と
ころが、くり
ていかれまして。三、四日後には
そられてにされて、木の上でな
踊りをさせられていたという(笑)。
当時
は、そういう
がありましたね。家に帰りたくて
トイレで泣いてる人がいるとか(笑)。
から戻ったらもう家に
も大学にも居場所がない気がして、
ど
にいる。
こで良さんの
をして圧倒されました。
されています。 そもそも
んなふうに出合われたんですか。
元々 だったんですが、
世界に飛び込みました。京都
で三年半ほどそこに居ましたが、い
恐れ入ります。ここ
振り返ると、そのころ学んだこと
ゆらべまさみ
1958年東京都生まれ
ソロダンサー2000年
コン・ビエンナーレ・ダンのオープニングに出演
しゃくてっしゅう
1961年大阪生
フリースペースクラスサワー
ショッ
2017年
27
Fole October 2015
N
ゲスト
ホスト宗教学者
釈徹宗の
第20回
だから世間は面白い
由良部正美
釈 徹宗
October 2018 Fle
26CULTURE
で、 その中心というイメ
ージがありました。
反面が強いという
と
び
いていないんです。 では、体を
えるためにバレエでやるようなバ
レッスンなどもやる。一方、
表現としては、二人の人間が互いの
体中に洗濯ばさみを付け合うような
ことを... 見るだけでそうだし、
実際痛いんです(笑)。そういう過激
表現に偏り過ぎていた気がします。
山島に隔離してそったりす
るのは、その人 をつぶすよう
社会や文化がある
あるんでしょうか。
少なくとも、日常
打する意味はあったと思います。
確かにそれで気付いたこともある。
それまで踊りといえば、
安定する。 なら農業という仕事
の中ですし、伝統芸ならそ
の世界に生まれた」という状況の中
で安定します。 ところが、近代都市
文明によって人は「私とは何か」
「私は何をしたらいいのか」という
問いと向き合うことになった。そう
いう不安が生まれた一九六〇 七〇
年代に、「この体とは何か」というこ ないですね。むしろ全身が何も主張
にしたの でした。
ごとく動く 踊ってい
そこへ土方さんや大野さん るときはどんなイメージなんですか
といった強烈な個性が現れて、新し
私の場合、「体で踊る」では
を
ムーブメントが起きていく。
なく、「体を踊る」感覚です。 体
具として何かをするのではなく、
体とさまざまなものとの間にある
由良さんもそこに魅了された。
良 されたわけです。
体という運動の中に
「私」が現れる
でも、由良さんには、
には、胎児のようにじっとして、 体
そのものを提示するような話もあ
ました。それは、「私たちの存在
性を見つけていく。 例えば手を上
げる動きも、
のようなものを身に付けてるイメ
ージだったんですが、 自分の
中にある情動を解放して、それ自体
になる。これ でした。
わからないものだぞ」という
のれだったと思います。
われわれは日々付き合っている
"不合理で不可思議な「体」と
いろんなものが絡み合って生まれま
す。 体の中では血
暮らすための体が
でしたね。でも高度経済成長
ろから、誰もが特殊能力なしに夜の
歩
やぶような
由良さんにとっての本質
は、現代アートのように「何だこ
れは」というものを突きつけて、見
ところにあるんです
か、それとも、踊り手が「自分」をいか
に出するかが重要なんでしょうか。
そのどちらでもない。
もいらない社会になった。
体のポテンシャルを引き出さなく
暮らせるようになって、体の
知性も低下しました。その反動と
して、「体」がテーマとして浮上した。
そのにさまざまな
にあるので、そこには既
に体という一つのダンスがあるとも
いえる。それをさ
すところがダンスの不思議です。
それも自分が体を動かすというより、
体という運動の中に「私」がふっと
現れ、また消えていく感じです。 そ
ういう関係性をいかにそのまま表現
できて、見る人と共有できるかという。
別の言い方をすると、私た
考えま
すよね。あるいは、あなたの、私
というように
して比較
したりする。でも、体ってそんなに
限定的なものだろうか。体はいろい
ろなものとしています。 手で何
「近代」や「都市」を生
まれたと思います。 なぜなら、 地域
文学者、音楽が進んでいく中
なるほど。
かを触れば、その
ま
関係性
ができる。あるいは「見る」ことも、
体を通した触れ合いといえます。
いま見えている
ですね。でも、私がなければも
ないし、対象がなければ私もいない。
私と対象は同時に生まれるので。
通
の話になってきました。
る」という
してやるのは「
のような体になる」ということです。
水はニュートラルで、どんな形も受
け入れる。 水になれば、
も
のようにもなれますので、
お式で踊りたいんですよね。 その
ための作品も完成されていて。
込んだ世界ですからね。
由良 この「見
ことがすごく
自分がりたい場所を考え
ると、劇場よりおかなあと。
の場では、亡くなられた人や集さ
れた方々はもちろん、それらを
体を限定されたものと思
のは、私が体を対象として見るから
にす
をご覧いただいたとき
っと座っている人がいたと思いますが、
はい、最初から
具体的にどういうふうに。
押してもらって
逆らわず動くとか、方法はいろいろ
ありますが、内まで柔らかくする
には声を使います。声
大きなものに向けて踊れるように
思うんです。 という行為は人間
と切り離せないそうですけど、
なり
そういう場では、より
由良 あれはおのワキのような
存在で
き、私自身もお客
さんもいる。 さらにもう一人、
して
体の中へと響かせていく。 内側にフ
と溶かしながら
に近づける気がするんです。
古代
者も宗教者も目
する
存在がいる。
その人が立ち上が
「体で踊る」ではなく、「体を踊る」。
ったとき、それまでの時間が一
思えるような時間を超えた感覚が生
まれると思うんです。
のように伸びたり、口腔のように広
がったりするイメージで
き
ます。声 は内面と関わるので、
それで体も気持ちも柔らかくなる。
面白いですねえ。由良さんは、
がなく、見えないもの
たり、踊ったりしてきました。 由
さん
されること
ることでもあるし、いまある
を
飛び越える行為でもあると思います。
関係性を見つけたいのです
ることで成り立つ。もっといえば、
この宇宙や世界も、それをるもの
がなければ存在しないだろうと。
「華」にそう書いてあります。
そうなんですか。それが色
ではないかとも。 大空のよう
「空」という場
うに「色」という現象の移り変わり
が現れる。この「空」と「色」は
ることの中では一つなのではないか
というイメージがあるんです。
やはり世界に近い(笑)。
ではどんなことを?
KYOTOMANO-D
OKYOTO
29
Fole October 2015
October 2015 Foleありがとうございます。 ま
だオファーはないですけど(笑)。
求していた人がそういう病になった
ことに、運命的なもの
「難病とアートの共存」に
教わること
友人のが、「いかに自分
思いどおりにならないかを知るた
めにをやっている」というんです。
体は不合理なもので、例えばタバ
コは健康に悪いと思っても、体が
めるということがあります。また、い
お話のように、体とこの世界の
界がないことを考えると、わ
日々実に不可思議なものと
付き合っていることになります。
本人は大変だったと思います。 基本
的に人をまず自力で生きるタイプ
の人が全てを他人に
ない状態になるわけですから。
ALSIDはを利用した
物で、半分がさんの半分
がアートスペースです。 そこでは
を中心に
活動
ARKAKVOTOR
コンパクトで
広げられている。 あのはどうして
できたんですか ALS
で
ん
せざるを得ない。 在宅で暮らすのは
ハードルが高いと思いますが。
その一年後、京都
西陣にALSIDが誕生しまし
た。 スタッフは皆
雨の日も風の日も休むことな
お寺を巡られているんですよね。
改めてスペースALSDについ
由良さんも
重ねてい
動をしている人たちです。
クリアな
ていたい。あそこは
アート
たんですが、あるとき
っ
に入
力
がコラボする
場ですよね。
LSは全身運動神経が機能しなく
そこは
たんです。
ど
もしない
もない。ただ、少
を失った人
でもわかっていな
なく、一時は心身
い。 甲谷さんは一本動かせず、意
思も伝えられないという意味で「超
者です。 でも、だからこそ、そ
満に巻き込まれてきた。
皆さんと出会われたのは?
そんなときから、「悪
自身がヘルパーを雇い、その介護
となってする」とい
ってから五 六
由良 三〇代の初めです。 そのこ
中谷さんは指
していて
をはじめさまざまなして、
話が舞い込んできたんです。
NPO法人さくら会が広めた
「さくらモデル」というんですよね。
はい。谷さんは大変乗り
気で、「町家に住みたい」といいだし
た。これは周りも変わらざるを得
せん。われわれ人が活動を始め、
は、
他の場所でるのとは違いますか。
始めてから一〇年近いので、
そこになってますね。
さんが全く できなくな
かゆいも
いえないのは想像を絶する世界です。
一時は自分が閉じ込められていく
がすさまじく、体
もひどくて状況にありま
した。 でも、あるときそれがふっと
消えて、いまはとても穏やかです。
中谷さんはスタッフの方々と一
はい、いまも続けています。
それが願いでしたので。
ALSIDの在り方は、私たち
にたくさんのことを考えさせてくれ
ます。 思えば、体が思いどおりに動
かなくなるということは、 共
もが
することでもありま
を迎えられて
す。由良さん
ますか
なっ
ですね。むしろ動きが変わった。
若いころより、
動きもはるか
かになったと感じています。
それは楽しみな変化ですね。ま
ここで、
界をたっぷ
開いたのに、一五年
ALS
味わわせていただきましょう。
October 2018 Fole
30

みずほ銀行の会報誌「Fole 」の記事内にてKYOTO舞踏館が紹介されました!

2018.10.14

京滋Biz 2500公演を達成/産経新聞 京都版・2018年10月19日 

京滋Biz 2500公演を達成 「せりふ」なし パフォーマンスで表現 京都発の演劇「GEAR」 京都市中京区の専用劇場「アートコンプレックス1928」を拠点にロングラン上演が続く演劇「ギア-GEAR-」が、平成24年4月の公演開始から2500回目の公演を達成した。 来場者数は累計18万人超。 国内演劇で2500回を超えたのは初めてという。 「ギア」はせりふがなく、ダンスや身ぶり手ぶりなどで表現するノンバーバル(非言語)の演劇・パフォーマンス。 日本語が分からない外国人客も楽しめる夜の観光の一つとして存在感を高めている。 実績が評価され、これまで近畿経済産業局の「関西インバウンド大賞」や、京都政財界による「京都創造者賞」のアート・文化部門を受賞。 7日の上演が2500回目となった。 プロデューサーの小原啓渡さんは、「お客さんに喜んでいただこうと、本気で改善し続けているからということでしょう。 本気が大事なんだろうと思う」と分析している。 基本的に週5回、1日2回公演。 前売り4200円、当日券4700円。 せりふがない演劇「ギア」の公演の様子(岸隆子さん撮影)

産経新聞 京都版 京滋Bizの記事内にて『ギア-GEAR-』が紹介されました!

2018.10.05

間近で見る不思議に興奮/毎日新聞/2018年10月5日

ぐるっと兵庫、大阪、京都
++ 連載をフォロー
イリュージョンミュージアム~幻影博物館~ (大阪市中央区)
間近で見る不思議に興奮
会員限定有料記事 毎日新聞 2018年10月5日 地方版
大阪府
•
<ぐるっと兵庫 大阪 京都 見聞楽
AA
間近で楽しめるマジックショー。オリの中
から女性が現れる=大阪市中央区の幻影博
物館で、中川博史撮影
「手品」 「マジック」 「イリュージョ
ン」。古今東西、 だれもがワクワクする。 自
+
f
分でできれば人気者間違いなし! 大阪城公 Timeline
園内の複合施設「ミライザ大阪城」に6月、
世界各国のマジックに関する資料を展示し、
体験もできる「イリュージョンミュージアム
~幻影博物館~」がオープンした。興味津々
で訪ねた。【中川博史】

 

毎日新聞「地域わいど」のコーナーで弊社企画の「イリュージョンミュージアム〜幻影博物館〜」の紹介記事と動画が掲載されました!

2018.09.22

日本初!イリュージョンを間近で体感できる博物館/ルトロン/2018年9月22日

大人の女性の30秒動画マガジン「ルトロン」にて弊社企画の「イリュージョンミュージアム〜幻影博物館〜」の紹介記事と動画が掲載されました!

 

 

2018.03.19

京都でロングラン芝居『ギア』セリフなし異色劇ついに関東進出/サンデー毎日・2018年3月19日 

サンデー毎日NEWS NAVIの記事内にて『ギア-GEAR-』及び『ギア-GEAR-』East Versionが紹介されました!

2018.03.07

「ギア」にインバウンド大賞 京都新聞・2018年3月7日発刊

「ギア」にインバウンド大賞 はなやかKANSAI魅力アップアワード 優れたアイデアやサービスで訪日外国人を受け入れている関西の企業・団体をたたえる「第2回はなやかKANSAI魅力アップアワード」の表彰式が6日、大阪市内で開かれた。 関西インバウンド大賞は、京都市中京区の劇場で舞台公演「ギア-GEAR-」を連続2千回以上、ロングランで上演しているアートコンプレックスグループ(中京区)に贈られた。 同アワードは、関西経済連合会や近畿経済産業局などでつくる「はなやかKANSAI魅力アップフォーラム」が主催。 訪日客向けのビジネスや在住外国人の支援活動を対象に審査した。 アートコンプレックスは、せりふが一切無い「ノンバーバル」と呼ばれる公演を2012年春から上演し、これまでに計17万人以上を動員。 「京都の新しい観光資源として夜のエンターテインメントを振興した」と評価され、小原啓渡・統括プロデューサーが表彰状を受け取った。 (柿木拓洋) 関西インバウンド大賞の表彰状を受け取るアートコンプレックスグループの小原統括プロデューサー(右)=大阪市

2018年3月7日に発行された京都新聞で、「第2回はなやかKANSAI魅力アップアワード」の関西インバウンド大賞を『ギア』が受賞した情報が掲載されました。

2018.02.20

「関西の議論~大混雑の京都に奥の手~」/産経WEST・2018年2月20日 

産経WEST「関西の議論~大混雑の京都に奥の手~」の記事内にて『ギア-GEAR-』が紹介されました。

産経WEST

2018.02.19

「まっぷる京都’19」昭文社発行/2018年2月15日発行

世界の注目を集める感動エンターテイメント ギア-GEAR- ギア MAP付録④P.18 D-2 マイム、ブレイクダンス、マジック、ジャグリングと最新の映像技術を駆使した無言劇。 日本人から海外のビジターまで、大人も子どもも観客を虜にするステージ。 0120-937-882(10:00~19:00、土・日曜・祝日9:00~) 公演日により異なる \ スタンダードエリア前売3700円、スペシャルエリア前売4200円 休 不定休(公式HP参照) 所 京都市中京区三条御幸町角 1928ビル3F 市バス・河原町三条下車、徒歩3分 P なし ↑ユニークな星型の窓が1928ビルの目印 →日本初のロングラン、2000回公演突破

京都の魅力をぎっしり詰め込んだ京旅ガイドの決定版!!まっぷる京都’19(p.79)に『ギア-GEAR-』の情報が掲載されました!

2018.02.14

NHK総合「おはよう日本」で『ギア-GEAR-』が紹介されました。

NHK総合「おはよう日本」の「check!エンタメ」というコーナーにて、統括プロデューサー小原啓渡へのインタビューの他、昨年12月にオープンした千葉ポートシアターで公演中の『ギア-GEAR-』East Versionの様子をご紹介いただきました!

2017.10.29

「Embracing Avant-Garde Dance at the Kyoto Butoh-Kan」KYOTO FACES

null
https://goo.gl/zc1XrC

京都に暮らす人々のポートレートとインタビューを掲載するWEBサイト「KYOTO FACES」に、KYOTO舞踏館が掲載されました。

2017.10.25

「訪日客レッツ夜型消費」読売新聞 夕刊・2017年10月24日発刊

訪日客 レッツ夜型消費 ディスコに忍者■10店共通券 体験型公演 新たな商機 急増する訪日外国人客に、ディスコやショーなどの「夜の娯楽」を楽しんでもらう取り組みが広がってきた。 夜間に遊べる場所の少なさが、訪日客らが日本で感じる不満の一つだった。 名所巡りや買い物から、体験型の観光に重心が移りつつある中、新たな商機として期待されている。 ■治安の良さ 「日本のクラブに来るのは初めて。 大阪の夜を思いきり楽しみたい」。 大阪・道頓堀のダンスクラブ「ジラフ」を訪れたオーストラリア人のリアンさん(25)は声を弾ませた。 来店客の3~4割を訪日外国人が占めるという。 9月に復活した京都・祇園のディスコ「マハラジャ」は、訪日客に楽しんでもらうため、忍者のショーなども披露している。 京都市の専用劇場が拠点のパフォーマンス「ギア-GEAR-」は、言葉を使わず身ぶり手ぶりやダンスで物語を展開する。 日本語が話せない外国人にも人気で、2012年4月からの約5年半で2000回公演を達成した。 JTB西日本は9月、大阪市内のナイトクラブ10店の共通入場パスを訪日客向けに発売した。 「日本の夜の治安の良さは魅力の一つ。 安心して遊べる環境を整備したい」としている。 ■少ないスポット 夜間の公演が充実した米ニューヨーク・ブロードウェーのミュージカルなど、海外の観光地は夜の娯楽が豊富だ。 仏パリのルーブル美術館のように、曜日によっては、閉館時間が午後9時以降の美術館や博物館も多い。 英リバプールでは、ライブハウスなどによる集客で、にぎわいが生まれた地区もあるという。 これに対して日本は、夜に楽しめる体験型消費の観光スポットが少ない。 日本政策投資銀行関西支店の2016年の調査では、アジア8か国・地域から関西を訪れた旅行客の3.6~10.8%が「ナイトライフ体験」を不満に感じていた。 観光庁は、こうした夜型の消費について「全体として非常に観光産業の振興に効果的」(田村明比古長官)として、成長戦略の一つに位置付ける。 ■補助金 大阪府も今年1月に導入した宿泊税の一部を財源に、夜間公演のショーなどを手がける事業者に、1件あたり上限500万円を補助する制度を導入。 日本の芸者・侍文化をベースにした日舞ショーなど7件を、10月20日に選んだ。 ただ、夜型消費を拡大するには、時間を気にせず楽しめるよう、公共交通機関の運行時間を延長するなどの配慮が必要だ。 英ロンドンでは、週末に地下鉄が24時間運行している。 深夜の騒音や治安悪化の対策に加え、地元住民の理解も欠かせない。 自民党も4月に「ナイトタイムエコノミー議連」を設立。 現行の法律の枠組みの中で、これらの課題の解決を目指す。 夜間の消費事情に詳しく、議連のアドバイザーも務める斎藤貴弘弁護士は「もっと情報をわかりやすく発信するなどして、新たな客層を呼び込む必要がある」と指摘している。 大阪府が2017年度の補助金交付を決めた「夜型消費」の例 ★OSK日本歌劇団 言葉を使わず、日本の芸者・侍文化を日舞で表現するショー ★山本能楽堂 狂言、文楽、能楽などの上方伝統芸能の鑑賞や体験 ★トライハードエンターテイメントジャパン 最先端のダンス音楽に、映像や和文化のパフォーマンスを交えた体験型イベント ★関西舞台 女流殺陣とダンスを交えた言葉を使わないチャンバラ舞台など ★Office CMC 日本をテーマにしたライブや侍や忍者などのショー ★ハイ・パートナーズ 忍者ショーや和楽器の演奏を楽しめるナイトクルーズ クラブでダンスを楽しむ外国人ら(9月、大阪市中央区で)=里見研撮影
2017年10月24日に発行された読売新聞に「訪日客レッツ夜型消費」の記事内で『ギア』が紹介されました!

2017.10.16

「GEAR」が2000回突破「歯車(ギア)をつなげて大きなもの動かしたい」ステージナタリー

「GEAR」が2000回突破「歯車(ギア)をつなげて大きなもの動かしたい」 2017年10月16日 0:34  「GEAR」2000回達成の様子。
http://natalie.mu/stage/news/252781

舞台のニュースサイト「ステージナタリー」に、『ギア』が取り上げられました。

2017.10.16

「「ギア」上演2000回突破」京都新聞 朝刊・2017年10月16日発刊

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「ギア」上演2000回突破 ■中京の専用劇場 京都市中京区のビル「アートコンプレックス1928」(三条通御幸町)内の専用劇場で2012年春から続く舞台公演「ギア-GEAR-」が今月、同所での連続公演2千回を突破した。 100席限定の小劇場ながら、動員総数は15万人を超え、主催者は「まだまだ行けるところまで上演を続けたい」としている。 物語は、忘れられた古いおもちゃ工場で今も働く人間型ロボット4体と、工場で作られていたドール(人形)が仲良くなるが、工場の巨大ファンが大暴走して…という設定。 約1時間半の公演中、せりふが一切無い「ノンバーバル」と呼ばれる舞台で、光や映像を幻想的に見せ、外国人観光客にも人気がある。 ロボット4体とドール役は、各役に4~7人いる若手パフォーマーが日替わりで演じ、得意のパントマイム、ダンス、マジック、ジャグリングを披露する。 小原啓渡・統括プロデューサー(57)は「一人一人のギア(歯車)がかみあって一つの舞台をつくる。 毎日組み合わせが違うので日々異なる表現が楽しめるのが特徴。 若手パフォーマーの鍛錬の場にもなっている」と語る。 2千回目の公演では、カーテンコールで出演者が「ギア2000」のパネルをもって登場。 「これからも3千回、4千回…1万回を目指します」とあいさつした。 同一会場でのロングラン2千回は、海外ではあるが、国内では初という。 公演は火曜と木曜を除く毎日2回公演。 一般は3700円から、高校生以下は1700円から。 詳細は同劇場(0120)937882へ。 (三好吉彦) 連続公演2千回を観客と祝う「ギア」の出演者たち(10月6日夜、京都市中京区の専用劇場)
2017年10月16日に発行された京都新聞に『ギア』が取り上げられました。

2017.09.17

Lonely Planet Japan・2017年8月発刊

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英語による旅行ガイドブックとして、世界一のシェアを誇る本「Lonely Planet」の日本ガイドブックに、KYOTO舞踏館が掲載されました。

2017.09.06

「ノンバーバル劇 続々台頭」朝日新聞 朝刊・2017年9月6日発刊

文化・文芸 bunka@asahi.com 月曜~土曜掲載 ノンバーバル劇 続々台頭 セリフなし 音楽・映像・ダンスで表現 演劇と言えばセリフの応酬をイメージする人も多い中、セリフがない劇「ノンバーバルパフォーマンス」が台頭している。 東京・有楽町に今夏、専用劇場もオープン。 音楽やダンス、パントマイムなど様々なパフォーマンスを見せ、言語や年代を超えアピールする。 2020年。 東京にタイムスリップした戦国武将アラタと、OLこころが出会う。 アラタはクラクションに驚いたり、公衆便所の便器を壊したりとハプニング続き。 劇はほぼセリフがなく、音楽に合わせ、映像、激しい殺陣、ダンス、フライング、イリュージョンが展開する。 狙うは外国人客 東京・有楽町に7月、ノンバーバルパフォーマンス劇場「オルタナティブシアター」(462席)がオープンした。 スタジオアルタが映画館を改装、20年の東京五輪・パラリンピックも視野に外国人観光客の集客を狙う。 客層は20代女性が多く、12月まで劇作家横内謙介さん作の70分間のサムライ・エンターテインメント「アラタ~ALATA~」を上演する。 来年度は10万人動員、5億円の売り上げを劇場の目標にする。 田沼和俊社長(56)は「国境や言葉の壁を越え、世界を笑顔にしたい」と話す。 米国進出も視野に入れる。 構成・演出の岡村俊一さん(55)は「物語をセリフではなく、肉体の動きで翻訳した」。 場面ごとに心情や状況を表現する音楽でつなぎ、心象表現の高いダンスで物語を表す。 セリフがない分、テンポも増す。 背景の映像を俳優の動きと逆方向に流すなどの工夫でスピード感を出す。 言葉を使わない無言劇は欧米ではパントマイムで発達、日本の歌舞伎でも暗闇の中で探り合う「だんまり」の場面がある。 近代では「転形劇場」を主宰した太田省吾の作・演出で1981年に無言の「水の駅」を初演、身体性を重視した「沈黙劇」を確立した。 ノンバーバルは、より複合的な要素で構成される。 顔を青く塗った3人組の米国のショー「ブルーマングループ」(91年初演)や、韓国の「ナンタ」(97年初演)が有名だ。 日本でも京都市の100席の小劇場でおもちゃの人形と人間型ロボットが登場する「ギア-GEAR-」が2012年からロングランを続け、観客動員は14万人を突破。 10月に公演2千回を達成する見込みだ。 ノンバーバルの台頭について、演劇・映画評論家の萩尾瞳さんは「感覚的で体感的なので、SNSやユーチューブなど、視覚的・聴覚的な情報伝達に慣れた若い層にも受け入れられやすいからでは」と分析する。 29日から始まる横浜市の神奈川芸術劇場と小野寺修二さん(50)主宰の「カンパニーデラシネラ」の新作「WITHOUT SIGNAL!(信号がない!)」は日韓共同製作だ。 「国境や言葉を超えた創作にノンバーバルは合う。 言葉にならない感動を観客に与えられる」と小野寺さん。 広がる解釈の幅 手塚治虫の漫画が原作の「W3(ワンダースリー)」が11~12月に東京のDDD青山クロスシアターで上演される。 構成・演出を手掛けるウォーリー木下さん(45)は「宇宙人と地球人の異文化交流の物語です。 セリフだと意味が限定的になるが、ノンバーバルの面白さは解釈の幅が広がることです」と話す。 7月のプレ公演を見た川崎市の大学生船山このみさん(20)は「セリフがなくてもダンスや音楽、映像、身近にある道具で場面を表現するのが面白かった」と話した。 (山根由起子) 意識 覚醒する感覚 詩人・作家 小池昌代さんの見方 ノンバーバルを、言葉を磨く異ジャンルの文化人はどう見るか。 詩人・作家の小池昌代さん(58)に「アラタ」を見てもらった。 感動に浸るというより、意識が芽生えて覚醒するという感覚を味わいました。 アラタとこころが小指を絡め合う場面では、カキーンという金属的な音をあてていたので、「かたい約束」という意味ではと解釈し、楽しめました。 セリフがない部分を激しい音楽や映像、身体表現など様々なパフォーマンスで埋め尽くしていたので、沈黙の豊かさや息づかいが感じられなかった。 見えない物が見えてくるパントマイム的な表現を深めてもいいかもしれません。 全体的にサムライの殺陣が日本文化のイメージを代表し、スマホの画面を見るしぐさやダンスの振りが、世界との共通性をアピールしていて、来日外国人を意識した、面白い「観光劇」の仕上がりになっていると思いました。 「アラタ~ALATA~」のスピード感ある殺陣=阿久津知宏氏撮影、オルタナティブシアター
朝日新聞全国版 文化・文芸面にて、『ギア-GEAR-』が取り上げられました。

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