小原啓渡執筆集「諸行無常日記」

2008.03.07

目利き

「め」、「目利き」で。

職業がら、「目利き」という言葉は無視出来ないですね。

だたし、真贋(本物か偽物か)を見極めるといっても、本物とは何かという規定が必要ですし、
良いものとそうでないものを見極めるといっても、何が良いものなのかを明確にする必要があります。

そこまで突き詰めて論理的に「目利き」を説明するのは、かなり無理があるような気がします。
「ニュアンス」とか「何となく・・」という領域に入り込んでしまいます。

それでは、一般的な解説は難しいとして、僕個人は具体的にどういう基準で選択をするかという話です。

僕の場合、既に存在している「物」(例えば骨董品)ではなく、
「人」(例えばアーティスト)だったり、「こと」(例えば企画)に関する目利きが要求されることが多い。

しかも、まだ一般的な評価が定まっていない、磨けば光るだろう「原石」を見出す、あるいは今後発展し、より影響力を持つだろう「企画」を選択する必要があるわけですが、僕が基準にするのは、

「直観」  ただそれだけです。
(なぁ?んだ、と思われた方、すみません)

それでは、僕にとって直観とは何かというと、
「分析もしないし、評価もしない」ということです。

例えば、履歴書や入社試験の結果などを一切見ずに、面接して採用を決定するようなものです。
(実際、当社の場合はそんな感じなのですが・・・)

「直観も大事」あるいは「直観も選択の一つの要素」というのではなく、
「100%、自分の直観を信じる」
というのが、僕のやり方です。

「そんな選ばれ方をされたら、たまらない」
と思われた方、すみません。

小原啓渡

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