小原啓渡執筆集「諸行無常日記」

2008.03.06

「む」、「虫」で。

「虫」といっても、昆虫ではなくて「本の虫」

うちの奥さんは、まさに「本の虫」です。
暇さえあれば、本を読んでいて、布団の中でも読んでいます。
読みながら寝てしまうらしく、いつも寝床のスタンドが点きっぱなしで、本を開いて手に持ったまま、メガネもかけたまま、寝入っています。

面白いのは、毎日毎日何十年も本を読み続けているのに、
彼女から、「この本読んだことある?」とか「この作家面白いよ」とか、
本の話題が出たことが一度もないという事実です。
(話好きで、どうでもいいような話はよくします)

また、家の中に奥さん所蔵の本が一冊もない、というのも不思議です。
すべて図書館で借りてきて、
読みたい本がなくなったといって図書館を移っていく人です。
(彼女の実家は本屋さんなのに、本を買ったのを見たことがない)

まあ、この「本の虫」っぷりも、何十年も続くと(結婚約25年)
畏敬の念を通り越して、怖いくらいです。

一体彼女は生涯で何冊の本を読むのでしょうか?

おそらく、そんな数など全く意に介さず、
さほどジャンルも問わず、話題にするわけでもなく、
黙々と読み続けている姿は、

まさに「本の虫の中の本の虫」の称号にふさわしいと思っています。

小原啓渡

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