小原啓渡執筆集「諸行無常日記」

2008.02.01

アラーキー

さあ、2周目です。
陸上で言えば、400Mで終わると思って走ったのに、「もう1周!」と言われたようなもの。
はたして、どこまで続くのか?
まあ、何とかなるでしょう!

ということで、「あ」、「アラーキー」で。

何年か前、アートコンプレックス1928で「アラーキー」こと、荒木経惟さんの個展をやりました。

1928は一般的なギャラリーではないので、天井から床にワイヤーを無数に張って、そのワイヤーに作品を留めていくという展示方法をとり、楽屋を暗室に見たて、シンクに水を張ってその中に作品を沈めたり、2階席に望遠鏡を設置して作品を覗いてもらったりと、
とにかく好きにディレクションさせてもらえました。
週末はオールナイトでやりましたが、深夜まで人が溢れました。

期間中、何度か飲みに連れていってもらったんですが、いやはや、刺激的でした!

荒木さんの取り巻きには、いつも何人かの女性がいました。
ファンって感じでもないし、スタッフにも見えない、かといって愛人でもなさそう、いったい何なんだろうという感じでした。
飲みに行くときはもちろんその女性たちも一緒。

小料理屋で飲んでいると、突然、

「撮るぞ!」って荒木さんが言い出す。

「大将、この店、これから借切るよ!」

いきなり、女性が脱ぎだす!!!

「えぇっっ!!、モデルだったの??」

淡々と、熱っぽく、撮影?が続く。

「完璧に違う世界になってる!」

「荒木さん!ファインダー見てないじゃん!?」

「えぇっっ!!、僕、見ててイインスカ!?」

「ちょっと!それって・・・・・!?」

って感じで、毎日が「!?!?」の連続でした!

個展が終わって、荒木さんから作品を頂きました!(これがまた大きい)
事務所か、家か、どこでもいいから飾りたいのは山々ですが、
ぅぅぅ?っ!どうしても飾れません。

アート的にいうと、
「身体とおもちゃのコラボレーション???」
とでも言いましょうか!?

この作品、うちの押入れの中で、今も、日の目を見れずに眠っています。

小原啓渡

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