小原啓渡執筆集「諸行無常日記」

2008.11.03

農業

「の」、「農業」で。

日本の食糧自給率は、カロリーベースで約40%、穀物自給率はさらに低く約30%、先進諸国の中では最低なのだそうです。

飽食の国、日本にいると「食料問題」「食料危機」などのトピックが嘘のように思えますが、世界では8億人以上の人々が飢えに苦しんでいるというのが現実です。
この状況には、国内あるいは各国間の政治的な問題が大きく関与していることも事実ですが、それらを差し引いたとしても、人口増加(2025年には推定80億人)に伴う食糧問題は日々深刻化しています。

食料危機を誘発する要因には人口増加の他に異常気象や農地面積の減少、土壌の劣化、水資源の問題、食生活の高度化などが挙げられていますが、中でも食生活の変化がもたらす影響はかなり大きな問題らしい。

簡単に言うと、肉食が増えると食料危機が早まるという理論です。
「牛肉1キロ=とうもろこし8キロ」つまり肉牛を1キロ太らせるのに8キロのとうもろこしが必要だということです。

僕は農業が主体の田舎で生まれ育ちましたが、「農業だけでは食っていけない」という話を聞き続けていたように思います。

しかし、経済が単純に需要と供給の問題だけで成り立っていると考えるなら、近い将来日本でも、「農業」は重要な産業として再び注目されるようになるでしょう。

小原啓渡

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