小原啓渡執筆集「諸行無常日記」

2008.08.04

ミッション

「み」、「ミッション」で。

「ミッション」とは、いわゆる「使命」のことですが、
はたして、人生における「ミッション」はあるのでしょうか?

人の命に価値があるとするなら、人生にも何らかの意味があるはずで、ひょっとするとその「人生の意味」につながるものが「ミッション」なのかもしれません。

それでは、「人生の意味とは」となるとあまりにも深淵過ぎて、簡単に書き切れるものではないですが、僕なりに考えてみると、
「自分が本当に好きなことをする」ことに何かヒントがあるような気がしてなりません。

また、全人類で同じ人間は一人としていないことを考えると、「ミッション」も人の数だけあるのだろうとは思うのですが、その「ミッション」が向かう先は、何となく一点に向かっているような気がしています。

その一点が、おそらく「愛」という概念なのだろうとも思っていて、自分が好きなことに没頭して、時間を忘れ、「無」の状態になっている時の暖かい精神状態が、「愛」の感覚に近い気がするのです。

そしてこれらの「・・・な気がする」をつなぎ合わせてみると、
「自分が本当に没頭できることを誠実に突き詰めること」
これが、人生における「ミッション」なのではないかという考えに至ります。

そして、その「ミッション」を見つけ出し、その「ミッション」を基軸に生きることが人生の意味なのかもしれません。

唯一無二な命を与えられたからは、唯一無二な自分を生き切る。

唯一無二な自分を生き切るには、自分自身に正直でなければなりません。

自分以外のものから植え付けられ、投げかけられ続ける「怖れ」や「不安」から唯一解き放たれるのが、何かに没頭している時間であるなら、一生かけて好きなものを追求してみるのも、意味深い生き方なのかもしれないですね。

なぜなら「愛」は、「おそれ」や「不安」の対極にあるものだと僕は思うからです。

小原啓渡

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