小原啓渡執筆集「諸行無常日記」

2008.05.11

名言

「め」、「名言」で。

気になる「名言」というのは沢山ありますが、父親から教わった「名言」をひとつ。

「実るほど 頭を垂れる 稲穂かな」

調べてみると、この俳句は作者が不明らしい(詠み人しらず)

有名な誰かが言った、ということで「名言」となることが多い中で、作者が不明でこれほど広く知られているものは少ない気がします。

それほど、この句が人にとって大切な資質を詠っているということなのでしょう。

先日、スーパー歌舞伎「ヤマトタケル」を観てきましたが、この中でも、
「人間が罹る最も危険な病」として「傲慢」ということを執拗に語っていました。
(主人公のヤマトタケルは、この病に罹り、敵を見くびり、致命傷を受けて死んでしまう)

心やさしく、勇敢で、正義感の強い「ヤマトタケル」でさえ、罹ってしまった「病」

他人ごとではないなと、改めて痛感しました。

他人を「上から目線」で見る、人の意見を聞かない、うぬぼれる・・・。

そうなってしまったら、自分の成長は止まってしまいます。

「へりくだる」ことは必要ないとしても、見せかけでない「謙虚さ」はとても大切で、成熟した人ほど「謙虚」だ(謙虚でない人は未熟である)ということなのでしょうね。

精神面で成長を続けたいと願う人にとっては、どんなに注意しても、し過ぎることのない「自己チェックポイント」だと思います。

小原啓渡

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