小原啓渡執筆集「諸行無常日記」

2008.04.20

スペイン

「す」、「スペイン」で。

「スペイン」と言えば、「ガウディ」、「サクラダ・ファミリア」ですよね。

1882年に着工して、現在でも建設中。
完成予定が2026年頃といいますから、150年近いプロジェクトということになります。

実際のところ、既にガウディーの設計図や模型は消失しており、推測に基づいた建設が続いていることを知った時は、残念な気もしましたが、
考えようによれば、だからこそ素晴らしいとも思います。

自分の死後何十年も完成に向けて続けられていく仕事など、
そこに余程の価値がない限り、有り得ないし、
アート作品は、「未完」としてそのまま残る場合がほとんどです。

ただ唯一、僕が「サクラダ・ファミリア」を訪れて残念だったのが、
建設中の景観です。

創作のプロセス自体を一つのアートとみなす考え方などを、
「ワーク・イン・プログレス」と言いますが、
そういった観点からすると、まさに現代の建築現場、といった状況はできる限り見せて欲しくないですね。

建設中の部分的な見苦しさが、全体の美しさを損なってしまうというのは、
仕方がないのかなとは思いつつ、やはり残念です。

おそらく、完成を急ぐ意図や建設コストの問題などがあるのだろうと推測できますが、そこのところは頑張ってほしいなと思います。

だからこそ、工事用のクレーンもシートも柵もない、
完成した「サクラダ・ファミリア」を、必ず、見に行きたいと思っています。

小原啓渡

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