小原啓渡執筆集「諸行無常日記」

2008.01.04

ツン

「つ」ですね。
「罪」とか書きたい気もしますが、このところ真面目な題目が続いているので、今回はちょっとはずして「ツン」とかどうでしょう。

舞台用語で「ツン」ってあるんですが、何だか分かりますか?
「舞踏」などで使われる、ひもパンツのことなんです。

「舞踏とは命がけで突っ立つ死体」
創始者といわれる土方巽の言葉は有名ですが、舞踏は日本で生まれ、世界に多大な影響を与えた舞台芸術の1ジャンルです。
(舞踏に関して詳しく知りたい方は、以下のwikipediaをお読みください)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9A%97%E9%BB%92%E8%88%9E%E8%B8%8F

実は僕が舞台業界に入ったきっかけも、大学1年の冬、京都で見た舞踏集団「大駱駝艦」の屋外公演なのですが、これに関しては、「ふ」の時に「舞踏」というテーマで詳しく書きたいと思います。
今回は「ツン」。

京都に由良部正美さんという舞踏家がおられて、彼のノルウェー公演に照明プランナーとして同行した折(この公演は、白夜の中、歴史的バイキングの遺跡で行われました)、初めて舞踏家が全身に白塗りをする一部始終を見せて頂きました。

頭髪もそり落とした全身に白いドーランが塗り込まれていく様と、鍛えられたしなやかな肉体に僕は見とれていました。
この時に由良部さんが「ツン」のことを教えてくれました。

白夜に浮かび上がる、舟形に配置された古代石の群、深い森に囲まれたバイキングの遺跡の記憶に、由良部さんの白い肉体と、局部を隠す白い「ツン」の映像が奇妙に連なっています。

ただ、なぜ「ツン」と呼ぶのか、僕にも不明です。
知っている方、教えてください。

小原啓渡

PAGE TOP