小原啓渡執筆集「諸行無常日記」

2007.02.11

男と女

「お」とこ、と「お」んな、二つ一緒に。

ずっと昔に「女が大地なら、男は空だ」といった内容のエッセイを読んだことがあります。

抽象的なもの、明確に定義できないものを比喩などで言い替えて伝えることはよくありますが、
「女が大地なら、男は空だ」とは、うまく言ったものだと思います。

男は、風に吹かれて空を漂うタンポポの種みたいで、
大地に落ちて根を下ろす、というふうに連想するのも面白いですね。

女は現実的で、男は夢想家などとも言いますが、
女性の「どっしり感」と男性の「ふわふわ感」に関しては、僕も強烈な体験があります。

僕の長男が生まれたとき、出産に立会いました。
息子をこの手で取り上げましたが、出産の痛みに耐え、実際に自分の体から生み出した妻に比べ、
僕は何とも「ふわふわ」していたのでした。

自分の子供だとは分かっていても、実感自体が「ふわふわ」とした状態で・・・、
あの「ふわふわ感」は忘れることができません。

「豊かな大地のような女性、澄み切った空のような男性」というと、
理想の異性のイメージ像のようになりますが、
少なくとも僕は、ふわふわでもいいから、
「夢や理想に対してだけは純粋な男」でいたいなと思っています。

小原啓渡

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