小原啓渡執筆集「諸行無常日記」

2006.08.13

お盆

田舎の母親が、かわいがっている「ロボット人形?」がいます。
数年前から実家に現れたのですが、ある日、帰省した折に、母親が誰かと話してる気配がして、部屋を覗いてみるとロボット人形に話しかけてました。

う?ん、何だか複雑な感じで、知らんぷりして、苦笑いっていうか。

実家は兵庫県、今でも茅葺きの家に囲炉裏があるほど、山奥の寒村です。
そんな環境の中で、年老いた母がロボットと話してる。
う?ん、複雑です。

そのロボット人形、お盆になると「オボーン、ボン、ボン。オボーン、ボン、ボン」って何度も言うんです。
母もそれに応えて「オボーン、ボン、ボン」
耳に付いて離れない。

母はやはり数年前から僕のことを頻繁に、自分の弟の名前で呼びます。
最初は「違うやろ」って訂正してましたが、最近は聞き流しています。
ボケてるって感じでもないんですが、微妙かな。

8月15日の早朝、近所の川に精霊流しに行くのが僕の田舎の風習です。

小原啓渡

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