小原啓渡執筆集「諸行無常日記」
2008.08.11
ライター
「ら」、「ライター」で。
僕にとって「ライター」と言えば「ジッポ」です。
「世界の名品」といって差し支えないと思います。
煙草を吸わない人には分からないかと思いますが、構造、デザインの美しさだけでなく、機能性と耐久性にも優れていて、文句のつけようがないほど完成されたプロダクツだと思います。
外観のシンプルな美しさと程よい重量感、リッド(ふた)を開閉する時の音、フリント(発火石)から飛ぶ火花、炎が燃え上がる一瞬の発火音、揺れる炎のグラディエーション、かすかににおい立つオイルの香り・・・。
いやぁ、惚れ惚れします。
煙草をやめない理由の30%くらいは、ジッポとずっと付き合っていきたいからかもしれません。
こういう名品は、使えば使うほど自分に馴染んできて、味が出てきます。
(しかもジッポは、修理に関する永久保障が付いている)
僕は、ビンテージ物のコレクターではないですが、海外に行くと、骨董市では必ず古いジッポを探して、気に入ったものがあれば購入して旅の思い出にします。
実は、たばこケースも「これ以外は考えられない」というドイツ製のケースをずっと使っていますが、やはり自分が本当に気に入った名品というのは、
「使えば使うほど味がでる」という定義につきるのだろうと思います。
小原啓渡